研究課題/領域番号 |
18360126
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
高西 淳夫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50179462)
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研究分担者 |
林 憲玉 神奈川大学, 教授 (10318769)
藤江 正克 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20339716)
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キーワード | ロボティクス / ヒューマノイド / 二足歩行 / 人体運動シミュレータ |
研究概要 |
・研究目的 現在の社会の高齢化に伴い高齢者を支援する福祉用具の需要が高まっているが、被験者に対する負荷や安全 の問題からその評価が非常に難しい。そこで2足ヒューマノイド・ロボットWABIAN-2Rを人体運動シミュレータとして活用することで、被験者を必要としない安全で定量的な評価を提案している。近年では、研究室のみならず公道などのユーザの使用環境下での歩行能力改善が課題となっている。そこで本年度は以下の2点を実現することを目的とした。 1.高速な路面適応動作可能な足部および安定化制御を開発し、±10[mm]のオウトツや4[deg]程度の傾斜のある路面における安定歩行 2.アクティブな歩行支援機を用いた歩行実験のためのシミュレーション ・研究方法 1.に関しては、コンプライアンス制御では吸収できない高速な倣い動作を実現することを目指す。具体的には、足部に2枚の球面を軟素材で接続した機構を搭載し、着地時に足部が外力に対し倣った後、球面同士が摩擦力によって固定されることで実現する。また、同時に姿勢制御も導入し、安定歩行の実現を目指す。2.に関しては、歩行中にロボットが受ける外力を推定することを目指し、動力学シミュレーションソフト"WEBOTS"により歩行支援機を用いた歩行シミュレーションを行う。 ・研究結果 1.に関しては、姿勢制御により福岡市内の公溢における目標路面での安定歩行を実現した。また、足部機構は踏んだ段差に対して約40%倣い、着地衡撃を軽減可能であることを確認したが、歩行中に球面ジョイントに滑りが生じ、転倒するという問題点が見られ、今後関節構造にロック・フリー機構を搭載することで実現を目指す。2.に関しては、WEBOTS上でアクティブな歩行支援機を用いた歩行に成功した。今後、摩擦係数など各パラメータ設定などの妥当性を検討した上で、得られた外力データを基に安定化制御の開発を進める。
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