研究分担者 |
木村 浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30376503)
古田 一雄 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50199436)
田邉 朋行 (財)電力中央研究所, 社会経済研究所, 主任研究員 (30371206)
長野 浩司 (財)電力中央研究所, 社会経済研究所, 上席研究員 (00371196)
鈴木 達治郎 (財)電力中央研究所, 社会経済研究所, 上席研究員 (80371219)
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研究概要 |
わか国における原子力開発利用の歴史およそ半世紀になるが,この間,わが国における原子力規制はその規制構造を殆ど変えることなく今日にいたっている。このため,わが国の原子力規制はいわゆる「制度疲労」に陥っているといっても過言ではない。たとえば,もんじゅ裁判は規制の制度疲労を明確に示したと言われている。このように,現在の原子力規制は合理性,実効性を欠き,信頼醸成を阻害する原子力システムをもたらしている。そこで,原子力規制に関する適切なガバナンスを実現するための俯瞰的研究を行う必要がある。本研究では,特に原子力安全規制に関する知的インフラに関連する論点に焦点をあてて分析,検討,提案を行う。 平成19年度は,平成18年度に明らかにした原子力法制が有する各論的課題について中心に分析を継続した。電気事業者等に対するヒアリングによって申告制度の現状把握を行い,また,原子力に係わる機微情報の取り扱いや原則論を文献調査によって明らかにした。これらの成果は日本原子力学会2008年春の年会にて3件の成果を公表した。(シリーズ:原子力安全規制のための知的インフラ確立に関する研究(7)〜(8),安全協定の成立背景と改定の経緯に関する研究)その他,公益事業学会等での成果発表も行っている。 さらに,1回のワークショップの主催を行った。(第3回「原子力の安全管理と社会環境」ワークショップ,2008年3月10日,東京大学武田先端知ビル武田ホール,東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻他主催)本ワークショップによって,原子力法工学に関連する研究者やステークホルダーとの情報共有,交換が図られ,知的インフラ確立のための具体的な活動となった。
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