研究概要 |
本年度は,本研究の最終年度として,ラット海馬の培養神経細胞と小型ロボット(ケペラ)とを接続して,環境変化と状況変化の両学習での可塑性を評価し,学習の多層性を検討した. 1. 培養細胞への刺激・発火反応による細胞関係の解析(林,福島) ・培養細胞への刺激に応答する細胞の発火率の分散状況を解析し,細胞が有する法則性や知識的ルール性を議論した. 2. 学習型ファジィ制御によるトップダウン・ボトムアップ処理アルゴリズムの解析 ・学習型ファジィ制御の各種パラメータによる環境変化に対するルール適合性から,環境変化に対する適応学習性を議論した.また,状況変化に対する培養神経細胞の適応学習性についても議論した.(林,工藤) ・環境変化に対する適応学習性と状況変化に対する適応学習性の2つの適応学習性の相補関係について,法則性や知識的ルール性を議論した.(馬野) 3. 成果発表(林,馬野,福島,工藤) ・実験から得た結果や成果を国内外で開催される学会で発表し,論文投稿した.なお,本研究を推進するにあたり,工藤卓氏から培養細胞の生成と信号検出方法に関して多くの議論と助言を得て,全体の成果としてまとめた.
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