研究課題
平成19年度は(1)自律学習の実践に対して妥当性のある評価方法を見出すこと、(2)大学のみならず日本語学校等の多様な日本語教育現場において自律学習が実践されることを目指して汎用的な実践モデルを構築すること、の2つの目的をかかげて研究を行った。具体的には、プログラムで行っている個別対応型授業に関わった学習者と教師を対象として、研究協力者が複数の調査を行った。調査タイトルは、「学習支援者としての教師の意識の変化」「自律的な学習を目指した教室授業における自己評価シートの役割」「自律学習を目指す授業に対する学習者の態度-学習者は変わったのか-」である。また、個別対応型授業におけるリソースに関して、「教室内と教室外活動を繋げる試み-個人プロジェクトを通して-」という調査を行った。調査結果を参考に、現状の実践内容の問題点を洗い出し、よりよいモデルの構築に結びつける予定である。これらの調査結果については、19年度に2回開催した研究会にて発表し、内容を評価する機会をもった。1回目の研究会では、「チュートリアルをとおして『学習者の自律』を考える」というテーマで、学内で個別対応型授業に携わっている教師による意見交換を行った。2回目の研究会は、「自律を目指す学習によって何が変わったか/変わるか-学習者・教師・学習活動-」というテーマで行った。学外講師による講演「自律外国語学習を考える-定義・分類・構成要素」により理論的枠組みを学んだ後で、実践をとおして学習者および教師は変わったのか、というテーマにそった研究発表および実践報告を行い、学内外の参加者とディスカッションを行った。以上の調査結果および、考察、ディスカッションから得られた結果をさらに検討して、自律学習実践プログラムの汎用的なモデルの構築に向けて整理していく予定である。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)
Obirin Today 8
ページ: 43-57
Obirin Today 7
ページ: 177-209
『桜美林言語教育論叢』 第3号
ページ: 101-113