研究課題
平成19年度においては、日本型人事システムのなかの賃金システムに焦点をあてて、主に制度社会学の観点から日本とイギリスの賃金システムを比較した論文"Converging or still Diverging? A Comparison of Pay Systems in the UK and Japan"が、世界の人事分野のトップジャーナルであるInternational Journal of Human Resource managementに掲載された。平成18年度の海外での学会発表(アメリカのAcademy of management)に続き、英文のトップジャーナルへの論文掲載によって、本研究の目的は成果部分では一応達成されたと思われる。他の研究成果としては、制度経済学の補完性の概念を、日本型ビジネスシステム・人事システムに応用し、変化のメカニズムを探るための研究フレームワークに関する論文を日本労働研究雑誌に掲載。さらに詳しい分析を、社団法人日本経済研究センター発行の報告書において「人事システムのメカニズムを探る」とのタイトルで論文を掲載。ここでは、日本型人事システムの近年の変化の具体的内容を紹介し、変化のメカニズムを、さまざま分野の制度理論、取引コスト理論(取引コスト理論も制度経済学に含まれる)、人的資本理論などの経済学の理論、資源ベース理論など戦略論の理論など幅広い理論を用いて分析した。さらに日本型、アングロサクソン型、ヨーロッパ大陸型の先進諸国の3タイプの人事システムの比較に関する論文の雑誌連載を行っている(連載は平成20年度まで継続)。学会発表の面では「人事システムにおける異質性と同質性」をテーマに発表を行った。次年度においては、このテーマについて競争優位面から理論的補強を行い、制度理論、資源ベース理論、分析型戦略論などさらに幅広い理論からの分析を行い、研究領域をさらに広げていきたいと考えている.
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
人材教育 第20巻 第2号
ページ: 110-113
「明日への人的資本」研究会報告書
ページ: 109-136
人材教育 第20巻 第3号
人材教育 第20巻 第4号
ページ: 78-81
International Journal of Human Resource Management Vol.18,Issue4
ページ: 586-601
日本労働研究雑誌 通巻560号
ページ: 85-91
労政時報 第3705号
ページ: 118-123
人材教育 第20巻 第1号
ページ: 18-21