日本における社会事業の展開と女性の社会進出の相互関係における研究

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18530466
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 社会福祉学
• 研究機関: 関西学院大学 (2008-2009); 大阪体育大学 (2006-2007)
• 研究代表者: 今井 小の実 関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (20331770)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2009
• キーワード: 社会事業史 / 女性の社会進出 / 女性史 / 専門職化 / ソーシャルワーク / 方面委員 / エルバーフェルド制度 / ストラスブルク制度

研究概要

19世紀末から20世紀にかけて、欧米ではフェミニズム運動の高揚を背景にして、女性が社会進出の一環として社会事業の専門化へ貢献したことをアメリカを例に検証し、日本においては同様の過程を歩みながらも、女性たちが社会進出の舞台として選んだ方面委員制度が法制化される段階で女性の採用に積極的だったストラスブルク制度導入とならなかったことがその分岐点となったことを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] 調査報告〕ストラスブールの社会福祉行政(1) (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 雑誌名: Human Welfare 第2巻第1号 ページ: 35-47
• [雑誌論文] 方面委員制度とストラスブルク制度-なぜエルバーフェルトだったのか- (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 雑誌名: Human Welfare 第1巻第1号 ページ: 5-18
• [雑誌論文] 女性の社会進出と社会事業の専門職化-アメリカの"ソーシャルワーク"の誕生を通して- (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 雑誌名: 評論・社会科学(同志社大学社会学会) 第87号 ページ: 29-50
• [雑誌論文] 男女共同参画社会の実現にむけて-女性福祉が問われる視点- (2007)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 雑誌名: 大阪体育大学紀要 第4号 ページ: 121-136
• [雑誌論文] 社会運動としての社会福祉-奥むめおの活動を通して- (2006)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 雑誌名: キリスト教社会問題研究 第55号 ページ: 1-28
• [学会発表] 婦人方面委員とストラスブルク制度 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 学会等名: ジェンダー史学会第6回大会
  • 発表場所: 立教大学(池袋)
  • 年月日: 2009-11-29
• [学会発表] 方面委員制度とドイツの救貧制度-婦人方面委員の採用に着目して- (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 学会等名: 社会事業史学会(第11回)
  • 発表場所: 東洋大学
  • 年月日: 2009-05-09
• [学会発表] 女性・家族政策の歩みと展望 (2007)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 学会等名: 第5回日本社会福祉学会「政策・理論フォーラム:福祉政策・理論の源流と展望」
  • 発表場所: 吉備国際大学
  • 年月日: 2007-06-24
• [学会発表] 社会事業の専門職の成立と女性の社会進出-アメリカのソーシャルワーク誕生を通して- (2007)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 学会等名: 社会事業史学会(第9回)
  • 発表場所: 筑波大学
  • 年月日: 2007-05-19
• [学会発表] 女性の社会進出と社会事業-新婦人協会とアメリカ社会事業の展開を通して- (2006)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 学会等名: ジェンダー史学会第3回大会
  • 発表場所: 津田ホール
  • 年月日: 2006-11-26
• [図書] 人物でよむ社会福祉の思想と理論(室田保夫編(著)), 第8章「平塚らいてう-女性福祉思想の源流をたどる-」, 第11章「山川菊栄-働く女性へのまなざし-」, 第II部〈解説〉, ウェッブ夫, ジェーン・アダムズと日本の女性運動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 総ページ数: 262,69-75,91-97,128-134,90,156
  • 出版者: ミネルヴァ書房
• [図書] 人物でよむ近代日本社会福祉のあゆみ, 第10章「奥むめお」, 第II部〈時代的背景〉, コラム「社会福祉とジェンダー」 (2006)
  • 著者名/発表者名: 今井小の実
  • 総ページ数: 163-169,192-198,122-126,148
  • 出版者: ミネルヴァ書房
• [備考] 2009年5月18日～24日ドイツ・ヴッパータール市市長舎における展示会への研究成果の一部の出展。市民団体「独日平和会」(カトリック系の市民によるボランティア組織・代表;椎川リエ氏)によるヴッパータール(旧エルバーフェルト市)市で行われた展示会(テーマ「平和と希望」)で、日本の方面委員制度の研究成果、現在の民生委員の活動についてパネルを出展した。