研究分担者 |
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
片山 眞一 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70194777)
田口 雄一郎 九州大学, 大学院数理学研究院, 准教授 (90231399)
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研究概要 |
本研究課題の中核をなす代数体の整数の特殊線形群の作用による軌道計算及びその有限体版[A06],離散数理[BO6]並びに誤り訂正符号理論[C06.]に関して,パキスタン・イスラム共和国ペシャワール,コハート両大学,大韓民国慶北大學校と佐賀大学大学院工学系研究科との拡大国際パートナーシッププログラムを2007年3月に実施した. 先行して2006年10月に海外研究協力者のSHAH Syed Inayat AIi数学科長[ペシャワール大]を招聘し,研究代表者はモロッコ王国での整数論国際学会で本研究課題に沿って,招待講演を行った[2006年5月]. 分野A06.代数体の整数環の巾底について過去四半世紀の研究の進展と我々の寄与とについて纏め,ガロア群の位数が8以上の2-基本アーベルの場合に円周24等分体以外に整数環が巾底を持つときは存在しないことを証明した.そのアイデアと手法とは他のアーベル体へのハッセの問題を探査する手がかりを与える. 不定方程式とそれに関連する代数的な構造に関して研究を行った.Schinzel-Sierpinskiによって研究された不定方程式に類似した不定方程式について,パラメータ表示を介して無限個の自然数解を持つことを発表した. 分野B06.超幾何微分方程式のモノドロミー群として与えられるショットキー群のなす3次元複素多様体を研究し、その基本群の生成元を与える超幾何方程式の変形を構成した 文賢淑氏と共同で,保型形式のフーリエ係数のmod1(1=3,5,7のとき)での合同関係を調べ,二次形式など数論的な問題に応用した.平之内俊郎氏と共同で、頂切離散付値環の拡大に関するDeligneの定理の一部を,剰余体が必ずしも完全体でない場合に一般化した. 分野C06.代数幾何符号を明示的に構成する研究を行い,従来の一点エルミート符号に比べて相対次元および相対最小距離が優れた新しいタイプのエルミート符号を構成した。LDPC符号の構成問題に関して、非可換有限群を用いた構成方法を提案し、構成したLDPC符号が優れた誤り訂正能力をもつことを数値実験で確かめた。 射影次元が生成元の個数より2だけ小さい被約単項式イデアルを超グラフを用いて特徴付けた.
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