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2009 年度 実績報告書

重心配置空間のホモトピー論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18540092
研究機関琉球大学

研究代表者

神山 靖彦  琉球大学, 理学部, 教授 (10244287)

キーワード重心配置空間 / 多角形 / モジュライ空間 / モース関数 / パーフェクト / 最良 / チェイン複体 / ホモロジー
研究概要

1. 本研究の目的は、重心配置空間という具体的な空間を構成し、そのホモロジーの情報からホモトピー論の情報を読み取ることである。平成21年度は重心配置空間の一種である多角形のモジュライ空間を精密に研究し、そのホモロジーについてここ10年ほど注目されている予想を解決した。一つのロボットが与えられたとき、その動作全体のなす空間を研究することは興味深い。ロボットとして有名なものにクモの巣装置があり、その動作設計のモジュライ空間としては多角形のモジュライ空間が有名である。
2. 一般に与えられた多様体上のモース関数のうち、最も効率のよいセル分割を与えるものをパーフェクトなモース関数という。最良なモース関数ということもある。多様体が単連結の場合は、パーフェクトなモース関数は理論上存在するが具体的に構成するのは難しい。多様体が非単連結の場合は、その存在さえ不明である。多角形のモジュライ空間は非単連結であるが、その上のパーフェクトなモース関数を構成することに成功した。
3. パーフェクトなモース関数が存在すると、それに付随するチェイン複体を非常に効果的に調べることができる。実際、モース・スメール・ヴィッテン複体として扱うことができるからである。我々のモース関数の場合もチェイン複体の挙動を完全に決定できた。応用として、多角形のモジュライ空間のホモロジーには高次2トーションはないという結論が得られた。これはここ10年ほど予想されていたことの解決である。
4. LSカテゴリーや位相的複雑さという不変量は、多様体上のモース関数と密接に関係する。我々のモース関数の別の応用として、多角形のモジュライ空間のこれら不変量に関して精密な評価が得られることになる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Spin structures on instanton moduli spaces2010

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Kamiyama
    • 雑誌名

      Topology and its Applications 157

      ページ: 35-43

    • 査読あり
  • [学会発表] The symplectic volume of the moduli space of spatial polygons2010

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Kamiyama
    • 学会等名
      第5回日中友好幾何学研究集会
    • 発表場所
      沖縄科学技術研究基盤整備機構(沖縄県)
    • 年月日
      2010-02-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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