超対称性の格子上での定式化の一つの提案として、リンクアプローチと呼ばれる定式化の提唱を行った。この定式化の手法をゲージ理論の場合に拡張し、2次元及び3次元の超対称ヤング・ミルズ理論に対してのリンクアプローチによる定式化を完成させた。その後この定式化に対して、場の積の順序による任意性により理論に矛盾が生ずることが指摘された。この問題を解決すべく、簡単な模型の場合に行列模型を用いて定式化を調べ、問題点を解明すべく幾つかの提案を行った。その結果リンクアプローチの手法は、場の積の順序に関しての非可換性を導入して、代数自体をリー代数的な見方から、ホップ代数的な見方に変えることにより、正しい定式化になっていることを明らかにした。
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