研究課題/領域番号 |
18560284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
内田 直之 東京理科大学, 工学部電気工学科, 教授 (10323065)
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研究分担者 |
吉村 健司 (財)電力中央研究所, システム技術研究所, 上席研究員 (30242291)
竹中 清 (財)電力中央研究所, システム技術研究所, 上席研究員 (90371236)
田中 和幸 (財)電力中央研究所, システム技術研究所, 上席研究員 (70371250)
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キーワード | 電力系統 / 過渡安定度 / 数値積分 / 固有値法 / モード分解 |
研究概要 |
電力系統の動特性を記述する非線形微分方程式をモード分解(線形近似した微分方程式の固有ベクトル空間に分解)によりモード別に分解し、重要度の低いモードの計算を簡略化(部分線形近似)することにより精度の悪化を抑制しつつ数値積分刻みを大幅に拡大し、Y法高速化のために、以下の項目の研究を実施した。 1.重要モード(固有値、固有ベクトル)を効率的に求める手法の開発 2.Y法における数値積分計算の大幅な高速化 3.簡略安定度判別法の開発 この結果以下の成果を得た。 1.モード解析手法の改良:重要モード(固有値、固有ベクトル)を効率的に求める手法の開発 1.1 モード解析基本論理の改良 線形微分方程式の初期外乱ベクトルから重要なモードを抽出する為の基本的な計算論理の開発を行う。S法をベースとしてMATLABによる小規模試作プログラムを作成し、試行錯誤的に基本アルゴリズムの改良を行った。 1.2 S法の改良プログラムの開発 上記1-2で開発した基本論理を、S法に組み込み、大規模電力系統の事故除去直後の主要モードを求めるプログラムの基本部を開発した。 2.高速数値積分法の開発:Y法における数値積分計算の大幅な高速化 2.1 数値積分法の改良 試作プログラム(MATLABによる)を用いて、各種数値積分法の比較、非主要モードの近似計算の最適化、パラメータの最適設定法などの改良を、小規模プログラム(MATLAB)を用いて検討した。 2.2 Y法(主要部)への組込み 上記2.1で開発した新数値積分手法をY法の主要部(発電機、系統計算部)に組み込んだ。 3.簡略安定度判別法の開発 事故除去後の発電機動揺曲線(軌道)の概略推定計算を行い、この軌道に沿って発電機トルクを計算し臨界ポテンシャルエネルギーを求める手法の検討を行い基本的なアルゴリズムを開発した。
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