研究課題
本研究は、以下のように三つの部分から構成される。1. 分析手法の開発・改良(共通基礎課題)2. 分野別応用研究 2-A.米生産調整政策(応用その1、発展・拡張応用課題)2-B.食品安全政策(応用その2、展開応用課題)2-C.経営・構造政策(応用その3、新規応用課題)3. 官僚主導型農政から政治主導型農政への制度設計三カ年の研究機関の最終年度である本年は、2の分野別応用研究の仕上げを行うとともに、3の制度設計へと研究を展開させることを狙った。具体的には以下の通りである。第一に、「2-A.米生産調整政策」では、前年度から着手した、海外では既に試みられているものの日本では初めてとなる「政治的選好関数」を用いて、米生産者、消費者、納税者の三つの利益集団間の政治的ウエイトを数量的に把握する分析を進めた。この分析により、米政策をめぐる政治力学が昭和30年以降の長期的趨勢として解明された。第二に、「2-B.食品安全政策」では、フードシステム学会、公共選択学会、日本経済学会、アメリカ農業経済学会の四学会で発表したモデルを、更に各学会でのコメントを踏まえ改良を重ね、本年8月の国際農業経済学会でContributed Paperとして審査受理され、発表することとなった。第三に、以上の区別分野別分析を総括して、旧来の官僚主導型農政から新しい政治主導型農政への展望をまとめた。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)
日本経済団体連合会、21世紀政策研究所農政提言「農業ビッグバンの実現」
ページ: 46-65
International Association of Agricultural Economists, 2009 Conference, Begin, Contributed Paper.
ページ: 1-20