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2006 年度 実績報告書

不変量が自明な4次元多様体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18654013
研究機関広島大学

研究代表者

松本 尭生  広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (50025467)

研究分担者 鎌田 聖一  広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254380)
キーワード2次元結び目 / 解け予想 / 2次元ブレイド / チャート表示 / 変形 / マルコフ型定理 / 自明な不変量 / カスプ
研究概要

結び目が解けるための必要十分条件は、2次元滑らか結び目以外に関しては既に良く知られている。本研究は2次元滑らか結び目に対しても同じ条件、つまり補空間のホモトピー型が自明な場合と同じという条件が、結び目が解けるための必要十分条件であることを示そうという研究である。さらにそれを重要な例として、不変量が自明な4次元多様体全般を研究につなげようという試みでもある。
既に以前からの研究によって、交点を許した2次元結び目の1-助変数族を構成することができている。それを2次元ブレイドの1-助変数族に変換するところがマルコフ型定理であって、まずそれを示すことが必要であるが、基本的なアイデアは交点のない場合と同じであり、論文執筆中である。
一方、こうしてできた特異2次元ブレイドの1-助変数族をチャート表示することも素直に考えて安定化とその逆さらに適当なフュージョンやヒッションを許して変形すればよいことも判明した。しかし、1-助変数族が単純な特異2次元ブレイドのみでないことからくる困難の解決が必要であり、大問題であった。これに対し、まずは変形全体の安定化を図った後、交点の1-助変数族である交線に沿って最高次の自明線分をカスプの直前まで下げてくることが可能であることが判明し、この大問題に関する困難が期待以上の単純さで解決できた。これが今年度の研究の大きな進展である。これにより、2次元滑らか結び目解け予想の解決にほぼ近づいた。実際、カスプの生成と消滅の間が近づいたことと一端が自明な結び目であることを用いて、カスプの現れている時間帯の前後が同等であることを初等的手法で示すことができるはずである。結局、交線の成分数を一つ減らすことができ、数学的帰納法によって、1-助変数族を途中で自己交差がない形に変形していくことができ、しかるべき条件を満たす結び目が自明であることが証明できるのである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Lusternik-Schnirelmann π_1-category of non-simply connected simple Lie groups2007

    • 著者名/発表者名
      Takao Matumoto
    • 雑誌名

      Topology and its Applications (印刷中)

  • [雑誌論文] Graphic descriptions of monodromy representations2007

    • 著者名/発表者名
      Seiichi Kamada
    • 雑誌名

      Topology and its Applications (印刷中)

  • [雑誌論文] Braid presentation of virtual knots and welded knots2007

    • 著者名/発表者名
      Seiichi Kamada
    • 雑誌名

      Osaka Journal of Mathematics (印刷中)

  • [雑誌論文] Erratum to : "A gap theorem for Lusternik-Schnirelmann π_1-category"2006

    • 著者名/発表者名
      Takao Matumoto
    • 雑誌名

      Topology and its Applications 153

      ページ: 1956-1958

  • [雑誌論文] The braid index is not additive for the connected sum of 2-knots2006

    • 著者名/発表者名
      Seiichi Kamada
    • 雑誌名

      Transactions of American Mathematical Society 358

      ページ: 5425-5439

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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