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2006 年度 実績報告書

超柔軟性導電性接着剤における金属フィラー界面のナノ構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 18656216
研究機関大阪大学

研究代表者

井上 雅博  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60291449)

キーワードエレクトロニクス実装 / 金属工学 / 界面工学
研究概要

シリコーン系エラストマーをバインダーとする導電性接着剤を作製し,その電気的特性および機械的特性について調査した.この超柔軟性導電性接着剤の電気的特性は,フィラーの添加量のみならず,バインダーの種類,金属粒子の種類・形状・表面状態に影響されることがわかった.例えば,Ag球状粒子をフィラーとした場合には,フィラー粒子界面における集中抵抗の増大により,添加量を80wt%以上にしても十分な電気抵抗率は実現できなかった.また,フレーク状Ag粒子をフィラーとした場合,バインダーの種類によっては硬化反応が阻害され,十分な電気的特性が得られない場合があった.これはAgフレーク粒子表面に残存していた脂肪酸の影響によりPt触媒が失活したことが原因と考えられる.Agフレーク粒子を洗浄することで硬化阻害を防止することが可能になった.フレーク状のAg粒子を添加した場合,添加量を80〜90wt%とした場合に1×10^<-4>Ωcm以下の電気抵抗率が実現できた.この導電性接着剤をシリコーンシート上に印刷し,降下させたところ,引張歪が150〜180%になるまで導電性が確保されることが明らかとなった.さらに,この導電性接着剤にAgナノ粒子を1〜4wt%程度添加することにより,電気抵抗率を低下させることができるだけでなく,引張歪を加えた場合の電気抵抗の増加を抑制できることがわかった.ただし,Agナノ粒子の保護剤として使用しているアミン系分散剤の影響で,シリコーン系バインダーのPt触媒が失活し硬化阻害を誘発するため,ナノ粒子の添加量が制限されることがわかった.そのため,ナノ粒子を用いた超柔軟性導電性接着剤の改質を行うためには,バインダー側の改良も同時に行う必要があることが明確になった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Development of an electronic packaging technique using conductive adhesives for novel human-machine interfces2007

    • 著者名/発表者名
      M.Inoue, H.Sasaki, K.Suganuma, T.Kawasaki, T.Rokuhara, T.Miyashita, H.Ishiguro
    • 雑誌名

      Advances in Technology of Materials & Materials Processing Journal 9・2

      ページ: 49-54

  • [雑誌論文] 超柔軟性接触センサの開発2006

    • 著者名/発表者名
      井上雅博, 菅沼克昭, 宮下敬宏, 石黒浩
    • 雑誌名

      検査技術 11・10

      ページ: 44-48

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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