• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

Tim分子によるTh1/Th2反応制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790681
研究機関大阪大学

研究代表者

水井 理之  大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (30423106)

キーワードTimファミリー分子 / Tim-4 / Tim-1 / 抗原提示細胞 / T細胞増殖 / 抗Tim-4抗体
研究概要

Tim分子は、その多くがT細胞上に発現することがわかっている。そのなかで、Tim-4は例外的にT細胞には発現せず、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞に発現している。申請者は以前に可溶性Tim-4蛋白がT細胞増殖を著明に抑制することを見出しており、抗原提示細胞に発現するTim-4の役割を中心に検討を行っている。
Tim-4のリガンドとしては、最近同じTimファミリー蛋白のTim-1が同定されているが、Tim-1は活性化T細胞にのみ発現し、ナイーブT細胞には発現しない。これに対し、可溶性Tim-4はナイーブT細胞にも結合することが確認された。また、Tim-4は抗原を捕捉した成熟樹状細胞に高発現することがわかった。これらのことから、抗原提示細胞がT細胞に作用する際に、Tim-4はTim-1以外のリガンドを介して抑制作用を発揮する可能性が示唆された。
さらに、Tim-4のT細胞増殖抑制効果をより生理的な条件で示す目的で、MHC classII, B7.1を安定発現する線維芽細胞株に、レトロウイルスベクターを用いてTim-4を過剰発現させた。この細胞を抗原提示細胞としてOVA特異的TCR発現ナイーブCD4陽性T細胞を反応させたところ、細胞増殖が著明に抑制されたのに対し、活性化CD4陽性T細胞には抑制効果が認められなくなることを見出した。
次に、Tim-4のリガンド結合をブロックする抗Tim-4モノクローナル抗体を作成し、これをマウスに投与して外来抗原に対するT細胞反応を検討したところ、抗Tim-4抗体投与によりCD4陽性T細胞の免疫応答が上昇することが判明した。このことから、Tim-4はT細胞のプライミングを負に制御する因子である可能性が強く示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Plexin-A1 and its interaction with DAP12 in immune responses and bone homeostasis.2006

    • 著者名/発表者名
      Takegahara, N., et al.
    • 雑誌名

      Nature Cell Biol. 8

      ページ: 615-622

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi