研究課題/領域番号 |
18F18728
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
土肥 秀行 立命館大学, 文学部, 教授 (40334271)
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研究分担者 |
FABBRETTI MATTEO 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2018-10-12 – 2021-03-31
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キーワード | 翻訳学 / ローカリゼーション / ビデオゲーム研究 |
研究実績の概要 |
2019年4月から2020年3月までの期間に、日本のビデオゲームのローカリゼーションの分野で研究を行っている。 この期間の研究の大部分は、主に2つの活動で構成される。すなわち翻訳されたテキストの分析と普及である。昨年行った活動として、2つの国際的な翻訳研究学会での研究発表が挙げられる。オーストラリア・メルボルンのモナッシュ大学で2019年6月3日から6日にかけて開催されたCIUTI学会では、さらにFabbrettiが「日本のビデオゲーム会社の翻訳と翻訳者」と題した発表を行い、2019年6月28日から29日までイタリアのヴェネツィアのカフォスカリ大学で開催された東アジア翻訳研究学会で、Fabbrettiが「現代日本の組織的翻訳:ビデオゲーム会社の翻訳と翻訳者」と題した発表を行った。両方の機会について言えることだが、実務系翻訳だけでなく、文芸翻訳の第一人者とも交流することができ、自らの研究の相対化が可能となった。2019年11月18日、立命館ゲーム研究センターがライプツィヒ大学と共同で開催したワークショップでは、Fabbrettiが「日本のビデオゲームのローカリゼーションにおける基準の変化」と題した発表を行った。その後、 2019年12月、日本学術振興会サイエンスダイアログプログラムに招待され、名古屋市光陽高校でFabbrettiがリーチアウト活動として「日本で翻訳研究をする」とのタイトルで講義を行った。その機会においては、翻訳とローカリゼーションをテーマに、新鮮な感性をもつ学生と意見交換をする機会があり、その後の研究にも役立つ示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年、翻訳されたバージョンとそれぞれのソースを比較するために、日本語と英語の両方でビデオゲームのテキスト集成に取り組みはじめた。 このテキストの集成を構築することで、ゲームのローカリゼーションの分野に存在する翻訳基準の種類についての一般的なアイデアを描くことができている。 ゲームのローカライズ方法に明確な異質性があることがわかり、海外のプレーヤーが日本のビデオゲームを体験する方法に対するさまざまな翻訳戦略の影響をさらに調査するに至っている。これらの調査結果をもとに学術論文の執筆に取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
フェローシップの残りの期間の目標は、ビデオゲームのテキストの集成を構築し続け、分析を続けることにある。 現在、翻訳研究分野で上位に位置する学術雑誌に提出するために、ビデオ翻訳のローカリゼーションのトピックに関する論文を仕上げなければならない。2020年6月にポルトガル、リスボン大学で開催される国際翻訳学通研究会議で研究を発表することが決まっていたが、残念ながらコロナウイルスの発生により会議は2021年6月に延期された。
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