研究課題
基盤研究(B)
本研究は、抄物を総合的に理解・活用すること、抄物の利用を促進することを目的とする。そのために、①抄物の調査、②多領域の研究者による研究会を行い、③詳細な注解の作成とその公刊準備を行った。①は新型コロナの影響により制限をうけたが、可能な調査を行った。②の研究会は期間中に通算100回を超え、他に講習会、講演会も開催した。③については、科研費・研究成果公開促進費(図書)への申請を行い採択された。
日本語学
抄物は中世の学問全体を反映した総合的な注釈である。重要で多方面に利用可能な資料でありながら、その難解さから活用が進んでいない。本研究では、多様な分野の研究者による共同研究を行うことで、従来の問題点を克服するようつとめた。加えて、抄物講習会、抄物講演会を開催したほか、抄物を読み解くためのガイドとなる『提要』を作成するなどして、抄物に近づきやすくしたことが学術的・社会的意義である。