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2019 年度 実績報告書

サッチャリズムの歴史的前提 民衆的アーカイヴの構築による1970年代の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 18H00727
研究機関北海道大学

研究代表者

長谷川 貴彦  北海道大学, 文学研究院, 教授 (70291226)

研究分担者 小関 隆  京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10240748)
岩下 誠  青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (10598105)
梅垣 千尋  青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 教授 (40413059)
市橋 秀夫  埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (70282415)
尹 慧瑛  同志社大学, グローバル地域文化学部, 准教授 (70376838)
浜井 祐三子  北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (90313171)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードサッチャリズム / 1970年代 / 民衆的個人主義
研究実績の概要

2019年度は、基礎的文献の把握と海外調査に基づく個別研究の報告を目的とした研究会を2回ほど開催した。夏の研究会は、2019年 8月 27 -28日に北海道大学にておこない、 市橋が1970年代の「若者と犯罪」に関する報告 を、長谷川が1970年代の福祉と貧困に関わる非営利団体の活動についての報告、小関が1960年代との関連で1970年代を論じる報告をおこなった。報告タイトルは以下の通り。 報告1 小関 隆「1960年代はサッチャリズムを呼び出したのか?」、 報告2  市橋 秀夫「1970年代イギリスにおける男性同性愛者の当事者運動 :研究の動向紹介とサッチャリズムへの影響の検討」、 報告 3 長谷川 貴彦「戦後史の転換:1970年代の都市問題に焦点を当てて」。 冬の研究会は、2020年 2月 22 日(土)に、青山学院大学渋谷キャンパスでおこない、浜井祐三子は1970年代イギリス極右勢力による 移民排斥の動きに対抗した市民運動について、中央政府・地方自治体の公的資料、メディア資料、当時の運動に参加した人々/その周辺にいた 人々の口述資料等の調査に元づいた報告をおこない、岩下誠は、ロンドンの学校で生じた紛争に焦点を当て、1970年代の社会構造・階級構造の再編過程における社会意識の表出のあり方を検討した。 報告タイトルは以下のとおり。報告1 浜井祐三子「1970年代イギリスにおける「人種」」、報告2  岩下 誠「ウィリアム・ティンデール校事件再訪(2)―オールド報告書(1976年6月)を読む」。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

夏季・春季期間を利用して英国での資料調査を実施する予定であった。コロナのため、秋以降の資料調査は実施されていない。

今後の研究の推進方策

基礎的文献の把握と海外調査に基づく個別研究の報告を目的とした研究会を2回ほど開催、また海外からの研究者(1名)を招聘 して講演会などを開催、そして海外での資料調査を実施する。夏季・春季期間を利用して英国での資料調査を実施する。長谷川貴彦はロンドン「トインビーホール」での反貧困運動参加者の聞き取りを、市橋 秀夫は若者文化や同性愛などサブカルチャー全般の聞き取りをおこなう。梅垣千尋は英国図書館が2013年から公開を開始したSisterhood and A fterというオーラルヒストリーのプロジェクトを活用し、このアーカイヴに収められた参加者たちの語りを分析する。小関隆は1960年代から設 立された「ニュー・ユニヴァーシティ」のウォーリック大学で発生した問題について調査する。浜井祐三子は1970年代イギリス極右勢力による 移民排斥の動きに対抗した市民運動について、中央政府・地方自治体の公的資料、メディア資料、当時の運動に参加した人々/その周辺にいた 人々の口述資料等の調査を、尹慧瑛は北アイルランドにおける旧英植民地出身者を中心とするエスニック・マイノリティの経験についての調査 をおこなう。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] アイルランド革命から「大戦後」を考える2019

    • 著者名/発表者名
      小関隆
    • 雑誌名

      九州歴史科学

      巻: 47 ページ: 119-126

  • [雑誌論文] ウルストンクラフトのフェミニズム ─ 理性・徳・知識における平等2019

    • 著者名/発表者名
      梅垣千尋
    • 雑誌名

      青山学院女子短期大学紀要

      巻: 73 ページ: 1-19

  • [雑誌論文] ブレグジットと南北アイルランド国境問題―英愛関係の試練2019

    • 著者名/発表者名
      尹 慧瑛
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 990 ページ: 74-80

  • [学会発表] 社会史からのコメント:「生きること」の経済史学 -「再生産と生活の接点」に視点をあわせて-2019

    • 著者名/発表者名
      長谷川貴彦
    • 学会等名
      政治経済学・経済史学会、秋季学術大会、
  • [学会発表] 「大戦後」を考える2019

    • 著者名/発表者名
      小関隆
    • 学会等名
      九州歴史科学研究会
  • [学会発表] アイルランド国民学校制度の宗派化に関する一側面―私設公営学校(non-vested school)の導入と展開―2019

    • 著者名/発表者名
      岩下誠
    • 学会等名
      教育史学会第63回大会
  • [図書] エゴ・ドキュメントの歴史学2020

    • 著者名/発表者名
      長谷川貴彦・梅垣千尋(訳者)
    • 総ページ数
      ix, 273p
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784000223034
  • [図書] 越境する歴史家たちへ2019

    • 著者名/発表者名
      小関隆
    • 総ページ数
      376
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623085668
  • [図書] 家族の命運 ─ イングランド中産階級の男と女 1780~18502019

    • 著者名/発表者名
      レオノア・ダヴィドフ&キャサリン・ホール(梅垣千尋、長谷川貴彦他訳)
    • 総ページ数
      viii, 409, 100p
    • 出版者
      名古屋大学出版会
    • ISBN
      4815809550
  • [図書] 失われた子どもたち-第二次世界大戦後のヨーロッパの家族再建2019

    • 著者名/発表者名
      タラ・ザーラ(岩下誠他訳)
    • 総ページ数
      488
    • 出版者
      みすず書房
    • ISBN
      4622088681
  • [図書] なぜ歴史を学ぶのか2019

    • 著者名/発表者名
      リン・ハント(長谷川貴彦訳)
    • 総ページ数
      vi, 120, 9p
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784000241793

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公開日: 2022-12-28  

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