研究課題/領域番号 |
18H00781
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藏本 龍介 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (60735091)
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研究分担者 |
清水 貴夫 京都精華大学, 国際文化学部, 准教授 (10636517)
東 賢太朗 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (40438320)
岡部 真由美 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (40595477)
田中 鉄也 中京大学, 国際学部, 准教授 (60736982)
中尾 世治 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教 (80800820)
門田 岳久 立教大学, 観光学部, 准教授 (90633529)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 宗教 / 組織 / 人類学 |
研究成果の概要 |
本科研の成果として、『宗教組織の人類学:宗教はいかに世界を想像/創造しているか』(法藏館、2023年3月)を刊行した。本書では、私たちが理想の生き方や世界を想像/創造する上で、「宗教」――私たちが何のために、どのように生きるべきか、他者(モノやカネも含む)とどのように関わるべきかという規範を提示する言説――が極めて重要な役割を果たしていることに注目した。そして仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、そして本書で「西洋近代教」と呼ぶものを事例として、それがどのような世界を想像/創造しているかを民族誌的な描写を通じて明らかにした。
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自由記述の分野 |
文化人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、宗教研究の射程を拡張しうる点にある。宗教研究における大きな課題は、「宗教」概念批判の先に、どのような研究プログラムを構想しうるかという問題にある。この問題について宗教人類学は、西洋キリスト教的な「宗教」概念を保持し、世界に「宗教」や「宗教性」を探し続ける傾向にある。それに対し本研究では、「宗教」を文書や伝承を根拠とする規範的言説として定義し直す。そこで重要なのは、従来、「宗教」とは異なる「世俗」と分類・特権化されてきた近代法的規範もまた、近代法という「聖典」を根拠とする「宗教」として捉えられる点にある。本研究で開示したのは、このような意味における宗教研究の「拡大戦略」である。
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