研究課題/領域番号 |
18H00875
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小島 庸平 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (80635334)
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研究分担者 |
田中 光 中央大学, 経済学部, 准教授 (00713017)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 経済史 / 金融史 / 産業組合 / 地方銀行 / 貸金業 / 地主 / 信用組合連合会 |
研究実績の概要 |
本年度は、新型コロナウイルスの感染拡大のため、東御市立文書館における調査を11月に一度実施することができたのみであった。その際、目録書簡を含む封筒3点が不十分な整理のまま残されていることがわかり、1月に集団調査を予定したものの、感染再拡大により調査を実施することができなかった。この封筒には、合計300点近い書簡は収納されており、複数人による1泊2日の整理が必要な状態である。 在京中には、深井功日記の解読を進めた。本史料は、産業組合中央金庫の設立に関わり、長野県信用組合連合会の会長を長く務めた深井功の行動を日次レベルで明らかにしうる貴重なもので、本研究課題にとっても極めて重要な意義を有している。また、長野県信用組合連合会による単位組合向け融資の際に信用審査の基礎資料とされた『長野県産業組合要覧』から、戦間期の単位組合の経営データと組合長氏名の入力を進めた。これを長野県の『全国諸会社役員録』と組み合わせて企業家ネットワークと産業組合との関連を探った。その成果は、2022年6月のち方金融史研究会にて報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大のため、予定していた現地調査を実施できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
長野県上田圏域のコロナへの警戒レベルは、昨冬以来最高段階の5をほぼ維持している。この警戒レベルが下がり次第、現地調査を実施し、深井家・牧野家文書の目録完成を急ぎたい。また、在京中に検討可能な史料については、ほぼ分析が完了しつつあり、これを撮影済の深井家文書等と組み合わせ、研究成果の公表と論文の執筆作業を進めたい。
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