研究課題
世界的に注目されている超低軌道領域の開拓には従来の1000倍にも及ぶ濃密な原子状酸素密度に加えて、高度に応じた窒素分子割合を再現できる地上試験技術の開発が要求さている。そこで本研究では超低軌道宇宙環境模擬技術をベースに本申請者が独自に考案したワンノズル・ツービーム方式によってビームを大フラックス化して、「つばめ(SLATS)」によって得られる世界初の超低軌道上環境曝露試験の結果と比較・解析を実施しようとするものである。具体的には、(1)地上対象実験用原子状酸素と窒素分子の超高強度同時照射技術の開発、(2)SLATS/MDMに搭載した本研究グループの試料劣化状態と地上実験結果を直接比較、(3)ExHAM/MDM2(ISS軌道)及びSLATS/MDMと本研究結果を統合することで高精度な宇宙環境地上実験を実施する上での宇宙環境模擬に関する基盤的技術の獲得、を目指すものである。FY2019-2021年度には、VLEO地上対象実験に用いるワンノズル・ツービーム技術の実現、世界初のVLEOフライトデータであるSLATS/AOFSデータ解析を実施した。FY2022年度にはワンノズル・ツービーム技術で得られた地上試験データとSLATS/AOFSフライトデータを統一的に解釈することに成功し、VLEO大気環境のみならず火星・金星環境での材料劣化リスクの解析にも道筋をつけた。さらにMDM画像データの解析方法もほぼ確立できた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.space-environmental-effect.jp/index.html