細胞内外のタンパク質を安定化させるタンパク質架橋化酵素が、外界と接する上皮組織において、その硬度化・安定化する際にどのように寄与しているかを明らかにしうる研究課題である。皮膚表皮に加え正常時の腎・肺などで架橋される基質群を明らかにしたこと、また過剰な硬度化に因る線維症についても、架橋化反応や産物の関与を、関連する組織や細胞レベルで初めて明らかにできた。また、これらの研究モデルとなる動物(マウス・メダカ)を確立し、解析展開の基盤を構築できた。得られた知見は組織のバリア機能として必要な硬度化のしくみ、また線維症の対応や薬剤シーズの発掘に貢献しうる。
|