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2020 年度 研究成果報告書

ヒトとの共進化を支えたイヌの社会認知能力に関わる遺伝基盤の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02489
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分45020:進化生物学関連
研究機関麻布大学

研究代表者

永澤 美保  麻布大学, 獣医学部, 講師 (70533082)

研究分担者 茂木 一孝  麻布大学, 獣医学部, 教授 (50347308)
今村 拓也  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (90390682)
久世 明香  麻布大学, 獣医学部, 講師 (00507882)
菊水 健史  麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードイヌ / 日本犬 / 遺伝子 / 家畜化 / 社会認知
研究成果の概要

本研究は、遺伝的にオオカミに近い柴犬に代表される日本固有種の研究を通して、イヌのヒトとの共生を可能とする社会的認知能力(指差し二者選択課題、解決不可能課題)に関連した遺伝子の解明を目的に行われた。その結果、柴犬において解決不可能課題でのヒトを見る行動と有意に関連するSNPを発見した。また、GWAS解析により社会行動との関連が見られたSNPの付近には、神経系や脳で発現している遺伝子がいくつか見られた。さらにイヌの家畜化の候補遺伝子の多型を調べた結果、イヌが家畜化に関与していると考えられているグルココルチコイド分泌に関わるメラノコルチン2受容体の多型が解決不可能課題に関連していることを見出した。

自由記述の分野

動物行動学、行動内分泌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

イヌとの暮らしがもたらすヒトの心身への効果は、うつ病や不安症の改善、自閉症児の症状回復、認知症の改善など、枚挙にいとまがない。しかし、その起点となった「ヒトとイヌの共生」がなぜ可能となったのか、いまだ明らかにされてない。本研究の結果から、柴犬をはじめとする日本犬種がイヌの家畜化の過程を明らかにする鍵となる可能性を見出した。さらに、本研究の成果をもとに、イヌのもつ高い社会的認知能力を司る遺伝子を見出すことで、ヒトにおける社会認知能力に関わる遺伝子の解明に示唆を与えるだけでなく、ヒトの社会性疾患の遺伝的背景の研究の一助ともなりうる。

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公開日: 2022-01-27  

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