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2020 年度 研究成果報告書

癌幹細胞性と微小環境を制御するS100A10の分子基盤解明による革新的治療戦略

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02701
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

田中 伸幸  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 部長 (60280872)

研究分担者 長島 隆一  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 研究技師 (20783707)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードがん / 細胞骨格
研究成果の概要

癌幹細胞は効果的な治療標的であるが、標的遺伝子が未解明であるため有効な治療法開発に結びついていない。プロテオミクス解析により、我々はS100A10が癌幹細胞に特異性が高いことを見出した。本研究ではS100A10が果たす機能を明らかにする研究を展開し以下の結果を得た。1)S100A10は偽足形成に重要であり、細胞遊走と浸潤に大きな役割を果たす。2)S100A10は造腫瘍性を正に制御する。3)癌幹細胞性遺伝子の発現には必須ではない。4)細胞骨格維持に重要であり、S100A10を欠失させると明確な形態異常を起こす。以上の結果よりS100A10は悪性度の高い癌の治療標的として妥当であると考えられる。

自由記述の分野

腫瘍学

研究成果の学術的意義や社会的意義

悪性度の高い癌の多くはドライバー遺伝子が発見されず、免疫チェックポイント阻害薬が無効な症例も多いことから新たな創薬が求められている。本研究の成果は、悪性度の高い癌に対するS100A10標的治療が有効である可能性を示しており、今後の創薬に繋がる可能性がある。学術的な特徴は、S100A10が細胞骨格制御を担う重要分子であることを明らかにした点にある。S100蛋白質は約20種存在することから、これらの分子ネットワークが支える細胞生物学的役割の解明に繋がる可能性が出てきた。このような点から本研究の学術的意義は高いと考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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