ストレスによる脳機能低下の個体差構築のメカニズム解明は、うつ病などのストレス性精神疾患の予防・治療法の確立につながることが期待される。本研究は、うつ病発症に関わるとされるストレス脆弱性の個体差構築にはエピジェネティックな遺伝子発現制御異常に起因する神経ネットワーク変容が関わるとの仮説を検証することを目的とした。本研究ではストレス感受性制御に関わる分子としてKDM5Cを同定し、その標的遺伝子の同定にも成功した。KDM5Cを介したエピジェネティックな遺伝子発現がストレス反応の個体差構築に関わっていることが示唆された。
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