研究課題/領域番号 |
18H02869
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥山 宏臣 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30252670)
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研究分担者 |
出口 幸一 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (00747082)
中山 泰秀 東京大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (50250262)
岩井 良輔 岡山理科大学, フロンティア理工学研究所, 講師 (60611481)
樋渡 勝平 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10789259)
高間 勇一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50467560)
梅田 聡 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60715176)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 食道再生 / 気管再生 / 組織工学 / ポリ乳酸 / 生体内組織形成術 / コラーゲン組織 / 培養軟骨輪 |
研究成果の概要 |
独自開発の生体内組織形成技術を用いて、動物モデルで組織再生を行った。食道では、ビーグル犬でBiosheetを作成して全層欠損部に移植し、Biosheetを足場に重層扁平上皮や筋組織が再生した。 気管では、ポリ乳酸製ステント内包Biotubeを作成してビーグル犬で気管置換術を実施し、移植片の内腔は保持され、これを足場に血管や気管上皮、軟骨等が再生した。続いてBiotubeと自家軟骨細胞由来の軟骨リングを連結し、Hybrid-Biotubeを作製した。独自開発のHybrid-Biotubeを用いた気管置換術をラットに実施し、気管上皮の再生や軟骨構造の維持を認めた。今後、詳細な組織再生過程を解析する。
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自由記述の分野 |
小児外科、再生医療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先天性の食道狭窄や気管狭窄において、とくに広範な気管狭窄の場合は、致命的でありながら治療法が確立されていない。現行の標準手術では、術後に肉芽等による狭窄を発症し治療経過に難渋する場合が少なくなく、気管や食道を対象とした臓器移植も臨床応用に至っていない。本研究では自己組織を利用した生体組織形成技術にて、移植可能な人工組織を作成でき、移植臓器内で組織再生を促進することが確認された。我々が開発したBiotube、Biosheet、Hybrid-Biotubeは、現行の標準治療や臓器移植医療に替わり、治療困難な先天疾患に対する新規の治療法となり得る可能性が示唆された。
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