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2022 年度 実績報告書

上皮系細胞から上皮間葉転換(EMT)誘導を応用した歯胚形成

研究課題

研究課題/領域番号 18H03009
研究機関東北大学

研究代表者

齋藤 幹  東北大学, 大学病院, 講師 (40380852)

研究分担者 福本 敏  九州大学, 歯学研究院, 教授 (30264253)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード歯原性上皮 / エナメル芽細胞 / EMT
研究実績の概要

以前の研究でSox21が歯のエナメル質形成や、上皮間葉転換(EMT)に重要であることを報告したが、骨形成にも異常が見られる事が示唆された。、しかしながら硬組織におけるEMT研究はほとんど行われていないのが現状である。そこで、Sox21の発現を網羅的に解析したところ、骨髄で発現する事が明らかとなった。そこで、骨髄細胞において、Sox21の発現を更に検討したところ、T細胞やB細胞で発現が認められた。この結果から石灰化を誘導する分子が、免疫系にも関与している可能性が示唆された。EMTを起こす環境として、癌化が挙げられる。通常、癌化した細胞は免疫によって排除されるが、この免疫チェックポイントをすり抜けることにより、癌細胞が増殖する。Sox21が癌化に関与していると言う報告もあり、Sox21は石灰化やEMTだけで無く、免疫にも関与している可能性が示された。歯胚を原発とする腫瘍として、エナメル上皮腫が挙げられるが、その発生頻度は低い。今回の結果は、歯を形成する分子が癌化を抑制し、免疫や石灰化を亢進させている可能性が考えられた。そこで、歯の石灰化に関与する分子をスクリーニングしたところ、腫瘍マーカーとして知られる分子が、成熟エナメル芽細胞で複数発現していることを突き止めた。その内、1つの分子の発現をエナメル芽細胞で抑制させたところ、Cell cycle誘導分子の発現が阻害され、細胞増殖が抑制された。更にSox21の発現が上昇し、間葉系マーカーの発現が減少し、その一方でSkin、keratinocyte、epidermal cell分化マーカーの発現が上昇した。 このことから、本分子を抑制することにより細胞増殖が抑制され、上皮系細胞分化が誘導される可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Deficiency of G protein‐coupled receptor <i>Gpr111/Adgrf2</i> causes enamel hypomineralization in mice by alteration of the expression of kallikrein‐related peptidase 4 ( <i>Klk4</i> ) during <scp>pH</scp> cycling process2023

    • 著者名/発表者名
      Chiba Yuta、Yoshizaki Keigo、Sato Hiroshi、Ikeuchi Tomoko、Rhodes Craig、Chiba Mitsuki、Saito Kan、Nakamura Takashi、Iwamoto Tsutomu、Yamada Aya、Yamada Yoshihiko、Fukumoto Satoshi
    • 雑誌名

      The FASEB Journal

      巻: 37 ページ: e22861

    • DOI

      10.1096/fj.202202053R

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GSK3beta inhibitor-induced dental mesenchymal stem cells regulate ameloblast differentiation2022

    • 著者名/発表者名
      Yamada Aya、Yoshizaki Keigo、Saito Kan、Ishikawa Masaki、Chiba Yuta、Hoshikawa Seira、Chiba Mitsuki、Hino Ryoko、Maruya Yuriko、Sato Hiroshi、Masuda Keiji、Yamaza Haruyoshi、Nakamura Takashi、Iwamoto Tsutomu、Fukumoto Satoshi
    • 雑誌名

      Journal of Oral Biosciences

      巻: 64 ページ: 400~409

    • DOI

      10.1016/j.job.2022.10.002

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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