研究課題
前立腺全摘術の二大後遺症として性機能障害(ED)と尿失禁があり、それらは前立腺全摘術後の患者QOLを著しく障害している。本研究では以下の観点から革新的かつ包括的アプローチを構築し、前立腺全摘術後の機能的アウトカムの改善を目指して研究を行った。1.フレキシブル電極を用いたニューロモジュレーションによる新規EDリハビリテーション法の開発、2.術後尿失禁の患者因子の同定とこれに基づく臨床決断支援ツールの開発。ラット海綿体神経損傷モデルを用いて海綿体内圧と動脈圧を同時に測定しながら勃起に有用な電極の条件を検討した。また、仙骨神経からの分枝である骨盤神経を電気刺激して膀胱、前立腺、陰茎の血流が増加することを確認した。ラット海綿体神経損傷モデルを用いて神経損傷後にフレキシブル電極で勃起を誘導することができた。そこで、体内に埋め込み可能なフレキシブル電極の開発を行い、埋め込んだフレキシブル電極を用いて体外から勃起が誘導できることを確認した。前立腺全摘術後の尿失禁の患者因子の同定と臨床決断支援ツールの開発においては約200例の前立腺全摘術症例から術後1、3、6、12ヶ月にExpanded Prostate Cancer Index Composite(EPIC)のアンケートを回収し尿禁制の評価を行った。術前MRI画像にて括約筋外側の脂肪組織の厚みを計測した最小残存尿道括約筋長(Minimum residual urethral length;mRUL)を評価することで、mRULが術後の尿失禁に影響を及ぼすことを見出した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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