新型コロナウィル感染性の影響もあり、研究期間を2020年度から2022年度まで延長した。各授業では協同学習でモルを適用するとともに、その成果となる社会的情動的学習成果は、診断的・総括的評価並びに形成的樹氷評価を用いて評価した。各年度の概要は次の通りであった。 2020年度はS県の中学校教員1名を対象に、第1年生のバレーボールを対象に協同学習モデルの適用した単元計画を作成した。その結果、協同学習モデル適用時に技能に関わる達成水準の設定やそこに到達を可能とする時間数確保が課題として残された。 2021年度は、S県の小学校教員1名を対象に協同学習モデルを踏まえ、第6学年のバスケットボールの単元計画作成前に関する情報提供を行い、協同して単元計画を作成し、その成果を検証した。診断的・総括的評価並びに形成的授業評価では、社会的行動目標や協力の得点が高得点で維持された。他方で、自由記述から、自身の社会的技能や情意的技能に関する自己評価を下した児童数に関してはクラス間で差がみられた。 2022年度は小学校5年生を対象に、ティーボールを用いて協同学習プログラムと戦術学習プログラムを組み合わせた単元計画を作成、実施し、その成果を検証した。単元時数は9時間であった。その結果、協同学習の直接的成果である協力に関しては形成的授業評価に関して2つのクラスで毎授業ともに5段階評価の4ないし5を獲得した。診断的・総括的評価においても社会的行動目標に関する得点は、単元前後ともに高い得点を示した。 また、状況判断能力、技能並びに毎時間の目標の達成度に対する自己評価に関しても高い成果が得られた、総じて、知識及び技能、思考力、判断力、表現力等並びに学びに向かう力、人間性等の指導内容に対してバランスよく成果を得ることができた。
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