生活習慣病の予防効果がある栄養代謝物は数多く報告されているが、未だその多くの分子メカニズムは解明されていない。本研究では、独自のトランスポーター研究基盤を生かして、オーファン栄養代謝物の新たな分子標的を同定することを目的とした。その結果、プリン作動性化学伝達を司どる小胞型ヌクレオチドトランスポーターを強力に阻害する栄養代謝物を複数同定することに成功した。この阻害剤はATPの開口放出を選択的に遮断することで、生活習慣病の予防・治療効果を発揮した。本研究成果はプリン作動性化学伝達を標的とした新しい生活習慣病の予防法を提案するものである。
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