研究課題/領域番号 |
18H03346
|
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
國宗 永佳 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (90377648)
|
研究分担者 |
辻 靖彦 放送大学, 教養学部, 准教授 (10392292)
倉山 めぐみ 函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 准教授 (20710867)
長谷川 忍 北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 准教授 (30345665)
小尻 智子 関西大学, システム理工学部, 准教授 (40362298)
金子 大輔 北星学園大学, 経済学部, 教授 (70397438)
山本 樹 明海大学, 総合教育センター, 講師 (30535266)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 教育実践研究 / 教授・学習支援システム研究 / マッチングプラットフォーム / オントロジー / ニーズ・シーズ共有 |
研究実績の概要 |
本研究課題では,システム実践グループ,オントロジー構築グループ,プラットフォーム開発グループの各グループが連携して研究を進めている.以下に,グループごとの研究実施計画を記載する. 【システム実践グループ】本研究課題において開発するプラットフォームでは,様々な教育実践と教授・学習支援システムに関する情報を,検索可能性の高い形で蓄積する必要がある.そのため,これらの情報の記述に用いる語彙を統制するとともに,記述形式を策定することによって情報の粒度をそろえる必要がある.このことを実現するために,既存の教育実践および,教授・学習支援システムに関する情報を収集した. これまでは,主に研究論文を対象として実践事例の収集を行ってきたが,論文のような形式的な文書には表出しにくい事例や知見について,より広く収集することを企図し,教授・学習支援システムを用いた教育実践事例を収集するためのワークショップを開催することを計画し,その形式についても検討を行った. 【オントロジー構築グループ】システム実践グループが収集した既存の教育実践および,教授・学習支援システムに関する情報についての分析結果に基づいて,オントロジーの構築を行う過程の中で,上述した論文等に表出しづらい知見の存在に気づき,システム実践グループと連携しワークショップの形式に関する検討を行った. 【プラットフォーム開発グループ】本研究課題において開発するプラットフォームは,教授・学習支援システムが取得する使用履歴・学習履歴データ,システムに関する詳細情報,システムを利用した実践事例,教育実践者のニーズなどの情報を,教授・学習支援システムと連携しつつ蓄積する.今年度は,教授・学習支援システムを稼働するための仮想化基盤および各システムとプラットフォーム間のデータ交換インタフェースのプロトタイプについての仕様策定と開発を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題では,教授・学習支援システムを用いた実践事例について,主に研究論文を対象として収集を行ってきた.しかし収集の過程において,論文のような形式的な文書には表出しにくい事例や知見があることが分かった.そのため実践事例およびそこから得られる知見について,より広く・深く収集することを企図して,当初の計画にはなかった,教授・学習支援システムを用いた教育実践事例を収集するためのワークショップを開催することを計画した.そのため,実践事例の収集について,当初計画よりも若干遅れて進行している. また,実践事例の収集が不十分であるため,オントロジーの構築にも遅れが生じている.また,この遅れにより,提案プラットフォームのプロトタイプ開発においても,オントロジーを利用しない部分の開発を行うにとどまった. 以上の通り,当初の計画に比較して,全体的に若干遅れて進行している.一方で,遅れの影響を受けない部分の研究開発については,並行して進行している.そのため,研究計画全体としては,「やや遅れている」と評価した.
|
今後の研究の推進方策 |
2020年度中に,教授・学習支援システムを用いた教育実践事例を収集するためのワークショップを開催することを目指して,実施方法や開催場所の検討を進めていた.しかし,新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け,当初検討していた方法での開催が当面難しい状況になっている.そのため,2020年度中にオンライン開催も含め,開催方法の改善について検討を行い,開催することを目指す.その上で,ワークショップから得られた知見の分析を行い,オントロジーの構築を行う. 提案プラットフォームの開発については,2020年度も継続して行う.また,2019年度に開発した部分だけでも試験運用は可能であるため,2020年度に実施することを計画していた試験運用の一部を実施する.
|