研究課題/領域番号 |
18H03669
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 俊行 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (80201490)
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研究分担者 |
関口 英子 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (50281134)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 解析学 / 幾何学 / リー群 / 分岐則 / 不連続群 |
研究成果の概要 |
1.群作用をもつ多様体X上の大域解析において、従来の微分方程式による手法と異なる新しい手法として、固有作用というトポロジー的性質を「交叉体積の変化」によって数量化する定式化を与え、その解析的な基礎理論を展開した。特に、Xの2乗可積分空間上の正則ユニタリ表現が「いつ緩増加になるか?」という基本問題に対し、その幾何的判定条件を証明し、さらにXが簡約型の場合に緩増加空間の分類を与えた。 2.球面と余次元1の全測地部分多様体の組に対し、それぞれの捻じれ外積束に対する「対称性破れ作用素」の構成・完全な分類を与えたた。 3.無限次元表現の分岐則における重複度の有界性・有限性定理を精密化を与えた。
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自由記述の分野 |
数学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
空間の線型対称性において、その対称性が減少したときの数学的記述を「表現の分岐則」という。有限次元のテンソル積表現の分解がその古典例であるが、無限次元表現では分岐則の理論は非常に難しく、手法自身を新しく開発する必要がある。本研究では、「対称性破れ作用素」の構成問題という新しい視点を提示し、共形平坦空間の2つの多様体の上の微分形式の空間に対する対称性破れ作用素の完全な分類を行い、この新領域における基盤整備と未来の発展の方向を与えた。また、非可換調和解析においても「緩増加空間」の概念を提起し、微分方程式を用いる従来の手法とは異なる、新手法を開発し、代数・幾何・解析にまたがる新しい基礎理論を構築した。
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