研究課題/領域番号 |
18H04002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 株式会社生命誌研究館 (2020-2022) 京都産業大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
永田 和宏 株式会社生命誌研究館, その他部局等, 館長・顧問 (50127114)
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研究分担者 |
潮田 亮 京都産業大学, 生命科学部, 准教授 (30553367)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 小胞体 / 過酸化水素 / レドックス |
研究成果の概要 |
我々は、ERdj5が酸化酵素Ero1からの電子を奪い、自身の還元力(電子)として利用する新しい電子伝達経路を明らかにした。さらに、Ero1から電子を奪うことで、小胞体内腔の過酸化水素生産量を減らすことを明らかにした。また、還元酵素ERp18は、通常、二量体として存在し、還元酵素として働くが、亜鉛イオンの結合に依存してオリゴマーを形成するとカタラーゼ様の活性を持つことを明らかにした。そしてERdj5およびERp18が協働する過酸化水素除去機構が、小胞体の新たなレドックス恒常性維持に重要な役割を果たすことを明らかにした。
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自由記述の分野 |
細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小胞体における新生ポリペプチドの生成と共役して不可避的に起こると考えられてきたH2O2産生が、全く新しい2つのステップで除去あるいは抑制されることが明らかになり、これまでまったく誰も考えなかった小胞体ストレス除去機構として、新規性、独創性、独自性のどの観点から学術的意義の高い成果を創出することができた。また、社会的意義に関しても、これまで注目されてこなかった小胞体から産生される過酸化水素除去機構が、細胞老化、個体老化または小胞体ストレスに起因する様々な疾患に影響を与える可能性がわかり、関連する疾患の治療法開発の足掛かりになるのではないかと期待される。
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