研究課題/領域番号 |
18J01679
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新國 彰彦 京都大学, こころの未来研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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キーワード | 知覚意識 / 短期記憶 / 認知科学 / 神経科学 |
研究実績の概要 |
我々は、めまぐるしく変化する環境の中で、時間的にシームレスな知覚を経験しているように感じているが、実際には、たった二つの視覚刺激が継時的に現れただけで、一方の視覚刺激は意識にのぼらなくなる、空白期間が存在することが知られている。本研究では、絶え間ない感覚入力の中で、どのように知覚意識が生成・消失を繰り返し、時間変遷するのかというクロノメトリーについて明らかにする。そのために、初年度は、その知覚意識の状態遷移プロセスを、超短期記憶を介して評価できる新たなパラダイムを開発し、その系を実験動物に適用することで、行動学的に定量化することを目指した。本年度初頭には、パラダイムの有用性を検証するために、健常者の心理実験を行った。その結果、標的刺激と手がかり刺激の呈示時間差が短くなるにつれて、標的の検出成績が高くなることがわかった。本年度中旬以降には、二頭の実験動物に対し、類似の操作を行い、検出成績が変化するデータを断片的に得ることができた。これらの操作によって、検出成績に変化が認められないのであれば、見落としが生じる原因は視覚情報自体の破綻にある可能性が高いが、特定の時間窓では、視覚情報を拾い上げることができる状態が一定量存在していることが、双方の結果から示唆された。次年度初旬は、引き続き、動物の行動データを集積するとともに、神経生理実験のセットアップや予備検証を万全にし、順次、予定している脳部位から神経活動を記録していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトと動物の双方で、一定の行動データを収集できた。
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今後の研究の推進方策 |
行動データを集積するとともに、神経生理実験へ移行する。
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