研究課題/領域番号 |
18K00095
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 吉幸 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90420075)
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研究分担者 |
西迫 大祐 明治大学, 法学部, 助教 (10712317)
箱田 徹 天理大学, 人間学部, 准教授 (40570156)
坂本 尚志 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (60635142)
藤田 公二郎 西南学院大学, 国際文化学部, 講師 (60792075)
相澤 伸依 東京経済大学, 経営学部, 准教授 (80580860)
武田 宙也 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80768268)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ミシェル・フーコー / コレージュ・ド・フランス講義 / 権力 / 知 / 主体化 / 科学認識論 |
研究実績の概要 |
今年度は、ミシェル・フーコーのコレージュ・ド・フランス講義の総体を明らかにするために、京都大学人文科学研究所の共同研究「フーコー研究:人文科学の再批判と新展開」と共同で複数の研究会を行い、研究成果を共有しつつ研究を進展させた。とりわけ、2019年1月25、26、27日に、研究成果を集中的に検討する研究会を京都大学で行った。そのプログラムは以下の通りである: 1月25日:佐藤嘉幸「生権力/生政治とは何か──レイシズム、自由主義、新自由主義」、廣瀬純「「以上は、ネオリベラル派が言うはずであろうことに最も近く寄り添った場合の私の物事の見方です」──規律権力論からリベラル統治性論への移行について」 1月26日:相澤伸依「La Societe punitiveを読む──le penalとle punitifをつなぐla moralに注目して──」、藤田公二郎「生的=主権的複合体──フーコーの人文科学批判の射程──」、布施 哲「英米圏哲学者たちによるフーコー解釈──〈批判理論〉から〝戦闘性〟まで──」、佐藤嘉幸「バトラーのパレーシア解釈について」 1月27日:武田宙也「フーコーにおける「狂気」の言語の問題」、西迫大祐「『主体の解釈学』における法の問題について」、坂本尚志「啓蒙、革命、パレーシア──80年代フーコーの思想における「現在」」、箱田徹 「フーコーとポピュリズム」
また、現代アメリカを代表する哲学者であるジュディス・バトラー氏を招聘し、彼女のフーコー解釈を通じて近著『アセンブリ』を検討するセミナーを開催した。当日は、ジュディス・バトラー氏の発表「恐れなき発言と抵抗」に続いて、佐藤嘉幸、廣瀬純、清水知子がコメントを加え、その後、参加者全体でディスカッションを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
京都大学人文科学研究所の共同研究「フーコー研究」と研究成果を共有し、研究を進展させるべく、年に5回(いずれも2日、あるいは3日連続)の研究会を共同で行った。このように、研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
来年度以降も、京都大学人文科学研究所の共同研究「フーコー研究」と共同して、年に複数回研究会を行う。また、適宜外国人研究者もゲストスピーカーとして招聘して研究を進展させ、その成果を共有していく。また、最終年度には研究成果をまとめた論集を刊行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外調査費用を当初の予定より低く抑えることができたため。残金については、最終年度に研究成果論集を出版するために使用する。
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