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2021 年度 実施状況報告書

ミシェル・フーコー「コレージュ・ド・フランス講義」総体の理論的・思想史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K00095
研究機関筑波大学

研究代表者

佐藤 嘉幸  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90420075)

研究分担者 西迫 大祐  沖縄国際大学, 法学部, 准教授 (10712317)
箱田 徹  天理大学, 人間学部, 准教授 (40570156)
坂本 尚志  京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (60635142)
藤田 公二郎  西南学院大学, 国際文化学部, 准教授 (60792075)
相澤 伸依  東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (80580860)
武田 宙也  京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80768268)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードミシェル・フーコー / コレージュ・ド・フランス講義 / 哲学 / 権力理論 / 科学認識論 / 法哲学 / 倫理学 / 美学
研究実績の概要

本共同研究のメンバーが中心となって「フーコー研究フォーラム」(企画運営委員:佐藤嘉幸、箱田徹、坂本尚志)を立ち上げ、共同研究を続行している。2021年9月には、共同研究の成果論集である『ミシェル・フーコー『コレージュ・ド・フランス講義』を読む』(水声社)の書評会をオンラインで開催し、小泉義之(立命館大学)、慎改康之(明治学院大学)、執筆者(共同研究メンバー)が議論を展開した。2022年3月には『フーコー文学講義』(ちくま学芸文庫)の書評会を行い、柵瀨宏平(白鴎大学、本書翻訳者)、市田良彦(神戸大学)、柴田秀樹(京都大学)、森本淳生(京都大学)、佐藤嘉幸(司会)が議論を展開した。これらのイベントはすべてオンラインで行い、録画をネット上で公開している。
また、佐藤嘉幸と箱田徹は、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート『アセンブリ』の翻訳を刊行した。本書は、フーコーのコレージュ・ド・フランス講義『生政治の誕生』(1978-79年)における新自由主義分析を全面的に踏まえた上で、それに対する対抗戦略と絶対的民主主義の構築を目指す書物であり、新自由主義が全面化した2010年以後の世界においてフーコー理論をいかに刷新するかを課題としている。本書の翻訳刊行を通じて、フーコー理論を同時代の問題としていかに捉え直すかを考察した。また、佐藤嘉幸は、ジュディス・バトラー『問題=物質となる身体』の翻訳を刊行した。本書は、フーコーのセクシュアリティ理論に大きな影響を受けた、ジェンダー/クィア理論の最重要書の一つである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍で海外から研究者を招聘できなかったため、研究期間を延長して「フーコー研究フォーラム」を立ち上げ、そのプラットフォーム上で共同研究を続行している。公開研究会を定期的に行っており、研究はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

次年度も「フーコー研究フォーラム」をプラットフォームとして、共同研究を続行する。また、個人研究の成果も刊行してゆく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、海外研究者の招聘ができなかったため。残額は、個人研究に使用する予定。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) 学会発表 (4件) 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] パリ第8大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      パリ第8大学
  • [雑誌論文] アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート『アセンブリ』2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸
    • 雑誌名

      『現代思想』2022年1月号、特集=現代思想の新潮流・未邦訳ブックガイド30

      巻: 50-1 ページ: 102-108

  • [雑誌論文] 身体の何が問題なのか:ジュディス・バトラーにおけるセックスとジェンダーの形成2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸
    • 雑誌名

      『福音と世界』2021年10月号

      巻: 10 ページ: 30-35

  • [雑誌論文] すべての理論はマイノリティ性へと生成変化しなければならない:『問題=物質となる身体』解説2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸
    • 雑誌名

      ジュディス・バトラー『問題=物質となる身体』

      巻: 0 ページ: 389-422

  • [雑誌論文] 気候ではなく世界のあり方(システム)を変えよ:気候危機と運動のラディカリズム2021

    • 著者名/発表者名
      箱田徹
    • 雑誌名

      季刊ピープルズプラン

      巻: 94 ページ: 74-84

  • [雑誌論文] 書評:ジュディス・バトラー『問題=物質となる身体』(佐藤嘉幸監訳、以文社、2021年)2021

    • 著者名/発表者名
      相澤伸依
    • 雑誌名

      『週刊読書人』2021年8月20日号

      巻: 3403 ページ: 3-3

  • [学会発表] 『〈帝国〉』から『アセンブリ』へ、ネグリ=ハートの軌跡2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸、箱田徹
    • 学会等名
      『アセンブリ』刊行記念イベント
  • [学会発表] 『ミシェル・フーコー『コレージュ・ド・フランス講義』を読む』公開書評会におけるコメント2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸、箱田徹、坂本尚志、武田宙也、藤田公二郎、相澤伸依、西迫大祐
    • 学会等名
      フーコー研究フォーラム
  • [学会発表] 『フーコー文学講義:大いなる異邦のもの』書評会におけるコメント2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸
    • 学会等名
      フーコー研究フォーラム
  • [学会発表] 身体の何が問題なのか:ジュディス・バトラーにおけるジェンダーとセックス2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸
    • 学会等名
      ジュディス・バトラー『問題=物質となる身体』オンライン書評会
  • [図書] アセンブリ:新たな民主主義の編成2022

    • 著者名/発表者名
      アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート(佐藤嘉幸・箱田徹他訳)
    • 総ページ数
      492
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 狂い咲く、フーコー:京都大学人文科学研究所 人文研アカデミー『フーコー研究』出版記念シンポジウム全記録+(プラス)2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉幸、箱田徹、武田宙也、藤田公二郎、相澤伸依、西迫大祐(他)
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      読書人
  • [図書] 問題=物質となる身体2021

    • 著者名/発表者名
      ジュディス・バトラー(佐藤嘉幸監訳)
    • 総ページ数
      448
    • 出版者
      以文社
  • [図書] パイプライン爆破法 : 燃える地球でいかに闘うか2021

    • 著者名/発表者名
      アンドレアス・マルム(箱田徹訳)
    • 総ページ数
      263
    • 出版者
      月曜社
  • [備考] フーコー研究フォーラム

    • URL

      https://www.facebook.com/michel.foucault.reserarch.forum.jp

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公開日: 2022-12-28  

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