研究課題
生理学・医学的検証の結果、研究代表者が制作した「イメージ奏法」による映像と音楽の内面を研究してから行なった奏法による意図的な演奏により、感情に直接訴えかける音楽は、実験参加者の主観及び客観指標に与える影響が大きいものであった。音楽のない映像のみの実験及び目隠しをした音楽聴取のみの実験から映像の影響も大きく、主観的指標を変容させるのに十分であると考えられた。それに伴って客観指標も推移したが、客観指標は音楽と映像の共供与と音楽のみの供与ではその差は少なく、一方で映像のみの供与では客観指標の推移自体は少なかった。客観指標のうち、中枢神経系と関わりのあるセロトニンなどの末梢での存在意義が中枢からの分泌などでなく脳腸軸によることが最近明確になったため、同じ腸由来のキヌレニンと比較したところ、その増減に良い相関係数を得た。これが意味することは、音楽による感情刺激が迷走神経などを介して消化管からオータコイドとしてのセロトニンなどを血液中に遊離することであり、これらが血管や消化管を調節することで上行性刺激を発生させる。これらのことから、音楽による気分の変容を発生させる刺激の一部は消化管であることを提案している。その結果から、音楽の内容による心の変化が体の消化管に影響を与えることが判明した。ただやみくもに音楽を与えればいいのではなく、音楽作品そのものの持つ感情への作用を研究し人間の身体に与える影響を考えながら、音楽を供与することが大切であるということを確信した。
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