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2020 年度 研究成果報告書

他者の記憶のアーカイブ――戦後日本社会における従軍体験テクストに関する基礎的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K00325
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関早稲田大学 (2019-2020)
大妻女子大学 (2018)

研究代表者

五味渕 典嗣  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10433707)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード戦争記憶 / 対抗的記憶 / 従軍体験 / 日中戦争 / アジア太平洋戦争 / 表象
研究成果の概要

本研究では、戦争体験者・戦場体験者による体験記や回想記を文学研究の手法で分析することで、そこに刻まれた他者の痕跡や、公的な歴史の枠組みから逸脱するような対抗的な記憶の契機を再評価することを目指した。
3年間の研究活動を通じて、戦後日本で「先の大戦」を語る際には、戦争末期の1944年・1945年の出来事がとくに多く語られる傾向があることを確認した。また、朝鮮人や中国人、連合軍捕虜の連行と強制労働にかかわる記憶が、地域の中でどのように記録されてきたかを検証した。さらに、戦場体験者としての「父」の姿を描いた文学テクストを分析、戦後日本文学が暴力の記憶を抱えた身体をどう表象してきたかを検討した。

自由記述の分野

日本文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

①従来歴史的な資料と見なされることの多かった戦場体験記を文学テクスト分析の方法で検討する道筋を開いたこと。
②敗戦後の日本社会が「他者」と位置づけてしまった人々にかかわる過去の記録と記憶を継承する試みを、現在の立場から再評価したこと。
③国家や社会の公的な歴史の語りに対抗する記憶の問題に関心を持つ国内外の研究者とのフィールド調査や学術交流を通じて、今後の研究ネットワークの土台を強化できたこと。

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公開日: 2022-01-27  

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