研究課題/領域番号 |
18K00453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
由比 俊行 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (90737090)
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研究分担者 |
熊谷 哲哉 近畿大学, 経営学部, 准教授 (20567797)
藤原 美沙 京都女子大学, 文学部, 講師 (20760044)
宇和川 雄 関西学院大学, 文学部, 准教授 (30779385)
福岡 麻子 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (40566999)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | オリジナル / 複製 / 分身 / 心霊主義 / ポスト複製論 / 作者性 / 近現代ドイツ語圏文学 |
研究成果の概要 |
本研究では、19世紀以降のドイツ語圏文学に描かれた分身(ドッペルゲンガー)やコピーのモチーフの分析をつうじて、複製との関わりのなかで近代的なオリジナルの観念がどのように捉えられてきたのか、その歴史的変遷の一端を明らかにした。一般には対立的に捉えられる複製とオリジナルの相互関係を浮き彫りにするとともに、オリジナルなものへの欲望が、生と死、記憶と記録といったより根源的な問題領域とも深く関わっていることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
ドイツ語圏文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オリジナルと複製をめぐる研究はすでに数多く行われているが、その多くは芸術作品の複製、すなわちモノの複製の問題を中心的に取り扱っている。そうした先行研究と比した場合、本研究の意義は、生命・人間の複製可能性というアクチュアルな課題までを視野に収め、オリジナル/複製のテーマを、近代的人間像をめぐる問題として展開した点に求められるだろう。本研究で示された視座は、コロナ禍により加速した社会全体のデジタル化や、今日のいわゆる「ポストヒューマン」的状況をめぐる議論にとっても有効な手がかりとなることが期待される。
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