研究課題/領域番号 |
18K00502
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
和田 とも美 富山大学, 学術研究部人文科学系, 准教授 (60313582)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 朝鮮文学 / 日本近代文学 / 大衆文学 |
研究実績の概要 |
前年度までに購入した書籍や資料および先行研究論文を活用し,朝鮮半島の大衆文学の流れについて,本国の研究成果をふまえた検討を行った。 特に現在研究対象にしている1930年代の無名作家の作品において重要な,冤罪とそれをめぐる裁きの在り方の特質を明らかにするため,朝鮮時代の裁判型小説について先行研究を調査した。 韓国の古典研究においては「訟事系古典小説」とされる類型に関する研究が多く行われており,朝鮮半島において冤罪とその無実証明の過程がどのように物語化されてきたのか,という問題について,古典研究から多くの示唆を得ることができた。 また本科研費の成果物ではないが,研究課題と重なる時期である20世紀初頭の小説の流れについて韓国で刊行された研究書が日本語に翻訳されたため,それについての書評を作成し発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍のため資料調査が困難になり最終年度の延長を申請し認められた。
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今後の研究の推進方策 |
今後も1年程度は,現地に渡航して資料収集する活動は困難が予測される。 日本国内の業者を通じて購入できる書籍を購入すると共に,国外資料複写サービスなどを活用し,日本および朝鮮の20世紀初期における大衆文学の状況を調査し,入手可能な資料で学術論文を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により資料収集および調査活動が困難になり,最終年度延長を申請した。 次年度も渡航や国内移動による調査活動が困難なことが予想される。 国内の業者を通じて入手できるかぎりの書籍や資料を購入する。また国外複写サービス等も利用する。
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