研究課題/領域番号 |
18K00715
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
久保田 美子 目白大学, 外国語学部, 教授 (90401728)
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研究分担者 |
阿部 新 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 准教授 (00526270)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | インドネシア / グループインタビュー / 学習者 / 教師 / 調査項目 |
研究実績の概要 |
研究調査内容:昨年度(2018年度)に引き続き、ビリーフ調査票の項目を検討するために以下の2点の研究調査を行った。 (1)昨年度に引き続き先行研究で用いられた質問調査項目を整理、分析した。一部データの具体的な調査項目の比較などに取り掛かり、分析を進めた。 (2)昨年度は韓国での調査を実施したが、今年度は日本語学習者数が世界2位であるインドネシアでの調査を実施した。中等教育レベルの生徒(6名×2グループ)、中等教育レベルの教師(6名×2グループ)、高等教育レベルの学生(6名×4グループ)、高等教育レベルの教師(10名×2グループ、5名×1グループ)、日本語学校学生(6名×2グループ)、日本語学校教師(3名×1グループ)にインタビュー調査を行った。その結果を文字起こしし、現在翻訳作業中である。また、これらの調査対象者には、アンケート調査等も同時に実施している。これらの結果を合わせて分析作業を進める。 同国の日本語関係者(3レベルのそれぞれ学習者、教師)に対して同時期に同じ調査を実施することは難しいことであり、それを実施できたことには意義があるものと考える。また単なるアンケート調査だけではなく、グループインタビューという手法も加え、母国語で語ってもらうことができたことも重要な点であると考える。この結果を分析し、レベルの違い、学習者と教師の違いなどをみることによって有効な質問項目を見つけ出すことができるものと考える。 現在インドネシア語で得られたデータを文字起こしし、翻訳するという作業を進めている。これらのデータがそろった段階で分析を進める。また、中国での調査も計画し、準備を進めていたが、新型コロナウィルスの問題によって中国現地で研究調査することができなくなったため、すべての計画を立て直しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画通り、韓国に引き続きインドネシアでの研究調査を実施し、中等教育、高等教育、一般教育それぞれのレベルにおける学習者グループ、教師グループに対して有効なグループインタビュー調査、およびアンケート調査を行うことができた。3つのすべてのレベル、それぞれ学習者と教師の両面に対する調査を同時期に同様に実施できたことは評価すべき点であると考える。インドネシア語によるデータを現在文字起こしし、翻訳作業をすすめている。 なお、日本語学習者数第1位の中国の調査が実施できていないことがやや研究が遅れていると考える要因である。3月に中国西安で調査を実施する予定で、調査のための準備を進めていた。しかし、新型コロナウィルスの問題が発生し、この計画を諦めざるを得なかった。2020年度には、再度計画をし、問題が収束しない場合には、オンライン上での調査などに計画を変更し、実施したいと考えている。それによって、研究は当初の予定通り、進むものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況にも明記したが、今年度実施する予定であった中国での研究調査が新型コロナウィルスの問題のため、実施できなかった。調査方法を再検討し、オンライン上での調査等に変更する予定である。それによって、当初の計画通りの人数は確保できないかもしれないが、中等教育、高等教育、一般教育、それぞれのレベルにおける学習者と教師の両面に、アンケートおよびインタビュー調査の形で調査が実施できるものと考える。また、可能であれば、もう一国、オーストラリアでの調査の可能性も検討する。さらに、先行研究における調査項目のデータとも照合して、新たな調査項目を決定し、10か国語に翻訳、訳1000人の対象者に対してWeb調査を試行したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度実施する予定であった中国における研究調査が新型コロナウィルスの問題によって実施することができなかった。そのため本年度新型コロナウィルスの問題が解決した段階で実施したいと考えている。また、それが難しい場合は、オンライン上で調査に切り替えて、実施したいと考えている。また、今年度調査の結果得られたデータ(インドネシア語)の文字起こし、翻訳作業が一部残されており、このデータ処理も行いたいと考えている。
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