茨城県広畑貝塚(国史跡・縄文時代後期から晩期)の既存調査の出土品を再検討する中で、製塩土器の製作技術・形態を多層位データから比較検討して遺跡内の製塩土器の変遷を試案し、遺跡内における製塩活動の濃淡の把握と空間分析を行い製塩活動の変遷の様相を抽出した。 計6箇所の出土品から堆積層の土器型式による時期の把握と製塩土器の出土量の計数を行った。合わせて製塩土器片の接合作業を徹底し分類作業に資する資料の抽出を実施し、研究対象にできる遺存度の水準を設け、説得性の高い資料による操作・分析が可能な手順と作業基盤を整え、製塩土器の出現及び時期ごとの製塩土器の特徴を把握し、変遷についての知見を得た。
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