研究課題/領域番号 |
18K01175
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
福武 慎太郎 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (80439330)
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研究分担者 |
上田 達 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (60557338)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 東ティモール / ポルトガル / 植民地 / 貨幣制度 / 税制度 / 商品作物 / コーヒー / 贈与交換経済 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、2019年8月まで、ポルトガルの首都リスボンのリスボン大学社会科学研究所の客員リサーチ・フェローとして所属し、研究および研究交流活動に従事した。滞在中は当該研究課題のための資料収集に従事したほか、これまでに十分にあたることができなかった2010年代以降の東ティモール研究の論考を読み進めた。また、これまで十分な研究交流が得られなかった、東ティモール研究に関わるポルトガル語圏の人類学者、歴史学者との交流をおこなった。リスボン大学社会科学研究所におけるカウンターパートであったRicardo Roque(歴史人類学)を筆頭に、Susana de Matos Viegas(文化人類学)、Fernando Figueiredo(東ティモール近現代史)といった研究者と交流し、今後の共同研究の可能性を議論した。また、同時期に東ティモールの山地社会で長期フィールドワークを実施して博士論文を執筆し、現在の東ティモール研究を牽引するJudith Bovensiepen(人類学)とも、リスボン大学滞在中に知り合う機会を得、意見交換を行った。 リスボン大学社会科学研究所に在籍中に、「文化とアイデンティティ」に関する研究セミナーで口頭発表をおこなったほか、リスボン地理学協会の招待を受け講演をおこなった。リスボン地理学協会では、ポルトガル語による講演を実施した。7月にはオランダのライデン大学で開催されたアジア地域研究の研究大会で、東ティモールのカトリシズムと文化に関するセッションを企画し、報告をおこなった。 9月に東ティモールで1週間程度の現地調査を実施した。3月にも予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大のためキャンセルしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3月に予定していた調査が新型コロナウイルス感染拡大のためキャンセルせざるを得なかったのは想定外であったが、ポルトガルにおける史料収集と文献調査は概ね順調に実施することができた。しかし新型コロナウイルス感染拡大が長期化すればポルトガルおよび東ティモールにおける現地調査の遂行は困難であり、研究成果のとりまとめに何らかの影響が出る可能性が高い。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響は避けられず、研究計画の大幅な変更は避けられない。当初予定していた東ティモールにおける現地調査とポルトガルにおける補足調査は実施できない可能性が高い。これまでに得られた史料とデータに基づき、研究成果の公表を予定している。9月にポルトガルで開催予定だった国際会議は中止となったが、オンライン開催となったため、参加を検討している。
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