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2018 年度 実施状況報告書

フランスにおける自治体幹部職任用の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01440
研究機関京都府立大学

研究代表者

玉井 亮子  京都府立大学, 公共政策学部, 准教授 (10621740)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード公務員 / 公務員制度改革 / 地方制度改革 / キャリア・パス / フランス
研究実績の概要

フランス地方自治体職員任用の概要とその変化について、検討を進めている。またフランスの地方制度改革は継続的に行われており、その展開が自治体職員任用の変化にも影響を及ぼしていることから、その概要把握にも努めている。そこで本年度は、地方公務員制度改革から30年以上経つ現在も、自治体幹部職に国家公務員が依然として多く任用されている要因について、国家公務員側の事情を検討した。一方で、従来、国家公務員が常時、着いていたポストに地方公務員を任用している自治体を選び、調査を進めた。その結果、地方制度改革後、自治体に国の権限が移譲されたことによって、国家公務員のポスト総数が減っていること、またそのポスト数削減によって、国家公務員のキャリア・パスが従来の型から変化せざるを得なくなっていることを掴んだ。一方で、地方公務員制度の定着と職員の能力向上が目指されたことによって、大都市の幹部職においても、一定数、地方公務員を積極的に任用する自治体が出てきていることも明らかになった。また地方制度改革は、自治体間で権限移譲する段階に入っており、各自治体レベルで、求められる人材に変化があることも把握した。これらの点については研究会発表を行い、現在、論文として公刊する準備を進めている。
加えて本研究は将来的に、フランスと日本との比較研究を想定している。そのため、日本の自治体職員の地理的移動について、災害時の被災地への自治体職員応援を題材に、その制度の概要と展開を分析した。この調査については、論文を公刊した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

自治体幹部職としてどのような人材が就任しているか、について、文献、資料を通じて、調査を行った。これらの作業を通じて、国家公務員、地方公務員のキャリア・パスのパターンを一定程度、把握することが出来た。また日本を取り上げた調査を行ったことで、日本との比較から、フランスの職員任用システムの特徴を掴むことができた。

今後の研究の推進方策

調査を積み重ね、自治体幹部職任用の実態把握とそこでの国家公務員、地方公務員のキャリア・パス・パターンの精緻化を図る。また次年度は、職員任用と自治体活動との関係性を明らかにすることを視野に入れ、特定の自治体(特に都市)の活動と職員任用の関係把握を進めたい。そのために、ヒアリング調査を実施することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

平成30年度は研究のベースとなる公務員キャリア・パス、地方制度改革の概要といった点の把握に努めたため、文献調査、インターネット上、公表されている資料を中心に情報を収集し、分析する必要があった。その為、特定の自治体調査に必要な情報収集まで至らず、予定していた現地調査を行うことが出来なかった。しかし、今年度の調査を通じて、キャリア・パスに変化のある自治体は把握している。そこで次年度も文献、インターネット調査を継続して行うと共に、特定の自治体に出向いて、現地調査を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 現代日本の公務員人事:政治・行政改革は人事システムをどう変えたか2019

    • 著者名/発表者名
      大谷基道、河合晃一(編)玉井亮子ほか8名
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      第一法規
    • ISBN
      978-4-474-06589-5

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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