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2020 年度 研究成果報告書

J.R.コモンズ『制度経済学』と新発見された1928-29年草稿との比較分析

研究課題

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研究課題/領域番号 18K01530
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07020:経済学説および経済思想関連
研究機関追手門学院大学 (2020)
京都大学 (2018-2019)

研究代表者

宇仁 宏幸  追手門学院大学, 経済学部, 教授 (90268243)

研究分担者 坂口 明義  専修大学, 経済学部, 教授 (90202085)
中原 隆幸  阪南大学, 経済学部, 教授 (70264744)
高橋 真悟  東京交通短期大学, 運輸科, 教授 (60726206)
北川 亘太  関西大学, 経済学部, 准教授 (20759922)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードJ. R. コモンズ / 制度経済学 / 適正価値
研究成果の概要

J.R.コモンズの主著『制度経済学』(1934年)と、最近アメリカで新発見されたその1928-29年草稿とを比較することを通じて、コモンズの貨幣・金融論、所得分配・再分配論、経済民主主義論の理論形成プロセスと現代的意義を解明した。貨幣・金融論については次の通りである。コモンズの制度的利子理論はR. G. ホートレーの影響を受け、今日の内生的貨幣供給論の利子理論と類似している。この貨幣の経済的機能に関する議論(内生的貨幣供給論など)と並行して貨幣の社会的機能に関する議論(支払共同体論)もコモンズは展開しており、それは債務循環による「社会の再生産」を研究する概念的枠組みとして現代的な意義をもつ。

自由記述の分野

経済学説史

研究成果の学術的意義や社会的意義

1930年代において、共産主義とファシズムの台頭や、資本主義国内における銀行家による支配によって、民主主義への脅威が強まっていた。コモンズは、次のような民主主義的プロセスを資本主義に組み込むことにより「適正な資本主義」の構築を考えた。そのプロセスとは、専門家や利害関係者代表が科学的調査に基づいて最良の実践例を発見すること、制度やルールを熟議と合意に基づいて決定すること、その制度やルールを社会全体に周知し、定着させることにより、その社会の諸集団の実践を、「実行可能な最良の実践」まで引き上げることである。このようなコモンズの理論の研究は民主主義が揺らいでいる現代において大きな意義をもつ。

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公開日: 2022-01-27  

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