研究課題/領域番号 |
18K02033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
山本 薫子 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (70335777)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大都市低所得地域 / エスニック・マイノリティ / 連携 / バンクーバー / ジェントリフィケーション / 日系カナダ人 / 中国系カナダ人 / 地域活動 |
研究成果の概要 |
DTESおよび周辺での日系、中国系、先住民、黒人グループの諸活動やネットワーク形成、地域活動団体との連携ではジェントリフィケーション反対運動、住宅不足問題への改善要求運動を軸として横断的な協力関係が構築された。一方で、反対運動の持続には一定の資源が必要だが、対象地域では小規模団体が中心であり全体を包括的に取りまとめる組織が存在しないことが課題となっている。また、低所得地域が縮小することによって土地への権利をめぐってエスニックマイノリティ間の対立も生じている。コロナ禍では緊急時には立場を超えた協力が見られたが、その後、事態が収束し助成金が縮小する中で、限られた機会を競い合う関係も生じている。
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自由記述の分野 |
都市社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異なるルーツ、文化、宗教等を持つ住民たちの共生は、現代の都市社会の主たる課題の一つである。本課題では、カナダを事例に、エスニック・マイノリティや移民の割合が高い都市低所得地域での異なるエスニック集団の関係性を連携という視点から捉え、人権問題等に関わるより大きな課題解決、都市における共生社会の実現につながるための促進要因とそれに関わる構造について分析した。また、本課題では、ジェントリフィケーションや住宅価格高騰、住宅不足など広く地域全体にかかわる社会課題の解決のための連携が積極的に進められている事例を取り上げ、その促進要因や背景について実態を把握し、分析を行った。
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