研究課題
基盤研究(C)
セロリおよびニンジンに含まれる花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)のアレルゲン一斉分析法を確立した。この分析法を用いて生鮮セロリおよびニンジン、ジュース類に含まれるアレルゲンの濃度を調査した。その結果、全ての生鮮食品からアレルゲンが検出された。また、生鮮食品と比較して、ジュース類では濃度が低い傾向がみられたものの、アレルゲンが検出された。以上から、これらのアレルゲンはジュースの製造工程で完全には消失せず、残存することが示唆された。
食品衛生学
近年増加している、花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)による児童の果物アレルギーの発症を防ぐためには、様々な食品に含まれる複数の原因アレルゲンの種類や濃度を効率よく分析可能な分析法が必要である。本研究では、一部の食品でアレルゲンの一斉分析法を確立し、食品に含まれる濃度を明らかにした。今後、分析可能なアレルゲンを増やし、検査法として運用可能な体制を構築する必要がある。また、様々な食品に含まれる原因アレルゲンの含有量を調査し、摂取リスク等の把握に役立つ情報を提供していく必要がある。