研究課題/領域番号 |
18K02565
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松葉口 玲子 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30304562)
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研究分担者 |
柿野 成美 公益財団法人消費者教育支援センター, 事業部門, 首席主任研究員 (50648110)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 消費者市民教育 / 持続可能な消費 / ライフスタイル / ESD / アクティブ・ラーニング / 教員養成・研修・支援 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き海外調査については新型コロナの影響により不可能となったため、海外教材の検討を深めながら日本の教員養成・研修・支援システムのあり方について考究した。 日本の消費者市民教育の動向に多大な影響をもたらすとともにESDにおける「持続可能な消費と生産」分野を主導しているPERL(The Partnership for Education and Research about Responsible Living)と連携したCCL(Centre for Collaborative Learning for Sustainable Development)が公表している教材の検討の結果、「食」に関わる内容が最も日本の教育現場で取り入れやすそうであることが明らかとなった。同時に、気候変動、金融リテラシー、時間、心のあり方など、広くライフスタイル全体をアクティブ・ラーニングとして扱っていること等、日本における「探究学習」の一環として活用できる特筆すべき点も明らかとなり、学校教育現場へつなぐことの重要性を再確認した。 現在、全国の教員養成系大学におけるESDの取り組みは一定の蓄積があるが、SDGsでも重視されている上記視点は今後の重要課題である。教員養成としては、従来からコンテンス・ベースで家庭科や社会科において比較的取り組まれてきたが、今後はコンピテンシー・ベースの視点から、生活科や総合的な学習の時間に関する科目において、各教科の学びをより良い社会と生活に向けて活用し深めるものとして、教職大学院での授業科目立ち上げも含めて扱うことの有効性が確認できた。行政による教員研修では単発かつ限られた人数という制約があるが、文部科学省や消費者庁、ESD活動支援センター等、さまざまに支援状況が進展している一方で学校現場では活かしきれていない実態をふまえた内容を考究した。
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