国際化やグローバル化が進む今日にあって、世界的に教育言語の英語化が進んでいる。日本でも教授言語の英語化が進んでいるが、国民全体の多言語コミュニケーション力向上までには至っていない。一方、中央アジアのカザフスタンではカザフ語・ロシア語・英語による三言語一体化政策を開始し、2030年までにすべての子ども・若者が三つの言語を修得するという目標を立て、グローバル人材育成に取り組んできた。成功のカギを握るのは一部のモデル大学やエリート学校における学校教育改革であり、この枠内では成果をあげていることから、カザフモデルの示唆するものは大きいといえる。また、政策の限界に関する検証から教育政策の課題も見える。
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