研究課題/領域番号 |
18K02725
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大林 小織 大阪大学, グローバルイニシアティブセンター, 准教授 (50791266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 大学国際化 / 大学改革 / ガバナンス / 組織マネジメント |
研究実績の概要 |
COVID-19の感染拡大状況により国内外での調査が実施不可となり、昨年度に引き続き文献調査を中心に行った。昨年度調査に基づき課題として整理した大学の国際化をめぐる改革におけるガバナンスを中心に文献を渉猟した。とりわけ、社会学的新制度論に着目し、Meyer、Olsen、DiMaggio&Powelの理論から、制度としての大学の組織における国際化推進の課題を考察している。また、社会における大学の役割の変化に伴い、大学国際化による社会的価値およびインパクトに着目し、その評価とサービス・ドミナント・ロジックを始め経営学の理論を援用して様々なレベルでの主体、受益者間の「価値創造」を検討している。インパクト評価については、先達として英国のResearch Excellence Frameworkについて批判的考察を行い、国内学術誌(査読付き)に採択された。 加えて、インパクトについては大学間の連携による国際貢献を事例として検討することとし、新たにユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のグローバル連携担当者へ本研究の協力を依頼するとともに、欧州国際教育協会(EAIE)の年次総会(2021年9月オンライン開催)におけるポスター発表を共同申請し採択された。なお、発表では東北大学からも協力を得ることとなっている。現在、発表内容について文献および理論的枠組みの考察を進めており、発表後には論文としてまとめることを計画している。 なお、UCLは当研究の調査対象機関として国際戦略の学内推進ガバナンスについてすでに一次調査を終えているが、2021年から新たな執行部体制となり、その新体制と新グローバル戦略策定にかかる内部プロセスおよびガバナンス、また旧体制と新体制の比較を行うことは、当研究に新たな知見をもたらすこととして、調査を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度はCOVID-19の影響により国内外調査が実施できずに文献渉猟にとどまったことと、申請が採択されていた欧州高等教育学会での報告が開催中止により実施できなかったことなどに起因する論文執筆の遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画していた国内外のインタビュー調査をオンラインにて行い、これまでの文献渉猟により考察した理論的枠組みを用いて、当課題の最終成果として複数の論文と学会において発表することとしている。また、COVID-19の状況を見ながらオンラインあるいは対面にて海外の研究者および実務者を迎えて研究セミナーを開催し、成果検証と新たな課題を探ることとしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では最終年度は調査、海外学会報告、海外からの講演者招聘にかかる旅費の使用が見込まれていたが、COVID-19により学会開催の中止、外国との受入・派遣制限に伴いいずれも未実施となり、文献調査費のみの支出となった。次年度はCOVID-19の状況を勘案しながら計画を検討する。
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