発達障害児への体系的で有効な教育理論と実践が求められる今日、本研究は、種々の発達障害に配慮し、精神科学的教育学の観点から、各児童の能力を最大限に引き出す根源的な教育原理を導出することを目的とした。具体的には、無意識や高次の感覚・精神をも視野に入れたホリスティックな教育原理を基盤に置き、障害児教育でも成果を上げるシュタイナー教育とモンテッソーリ教育に注目し、それらの理論構造を解明し、その理論に基づく実践を幼児や児童に施すことを通して、発達障害児教育に有効な〈健常児教育との連続的・統合的な理論・実践モデル〉を描出することに成功した。成果を本に著し、多方面からの高い評価を得ている。
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